アメリカのQualcommが製造しているスマートフォン向けAP(アプリケーションプロセッサー)のSnapdragonを“プロセッサー”から“プラットフォーム”へ名称変更することをQualcommの公式ブログにて発表し、正式決定しました。
ブランド名の“Snapdragon”は名称変更されず、この決定によってSnapdragonの性能が変わるということはありません。
QualcommはSnapdragonというAPはプロセッサーでは表しきれないとしており、“プロセッサー”という名前では逆に混乱が起きてしまうことを危惧し、名称変更に踏み切ったとのこと。
事実上、Snapdragonは単純な「モジュール、チップ、みんなが勘違いしているCPU」ではなく、「技術、ハードウェア、ソフトウェア及びサービスの集合」になっているため、“プロセッサー”という言葉では完全に補足できないため、“プラットフォーム”と用語を改良しました。
今現在、Snapdragonは単一チップ上にCPU、GPU、DSPなどのカスタムテクノロジーを搭載したSoC(System-on-Chip)ですが、チップ外ではQuick Charge、AqsticオーディオDAC、Wi-Fi(802.11ac と 802.11ad)、タッチコントローラー(improveTouch)、指紋認証機能(Snapdragon Sense ID)など、全てSoCと連動したものになっています。
さらに、Snapdragon 200シリーズに限ってはSnapdragonという名前が放棄され、新たに「Qualcomm Mobile」ブランドとして始動します。
つまり、Snapdragon 400シリーズ、600シリーズ、800シリーズは今まで通りSnapdragonブランドを保持し、プレミアムモバイルプラットフォームとして分類され、Snapdragon 200シリーズ(旧名称)が名称変更されることによってエントリーレベルとの差別化が正式に図られます。
Snapdragon 210はスマートフォンではなくIoT分野に進んでいくと見られ、ビデオカメラや決済システム、電子看板などのデバイスを動かすプラットフォームとして活躍する予定です。
スマートフォン分野以外では、モバイルPCやサーバー、自動車、IPカメラ、ドローン、VR / ARヘッドセットなどの差別化を図っている全ての製品を先程の命名法を反映させていく考えとなっています。
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