Snapdragon 7s Gen 2が発表、簡略化した命名規則を複雑化させる製品

Snapdragon 7s Gen 2が発表、簡略化した命名規則を複雑化させる製品

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2023年9月15日、Qualcommは新製品としてSnapdragon 7s Gen 2を静かに発表し、公式サイトに掲載しました。

 

この製品は既存のSnapdragon 7+ Gen 2や存在しないSnapdragon 7 Gen 2ではなく、まったく新しい製品のSnapdragon 7s Gen 2です。このSnapdragon 7s Gen 2の謎を以下の表を見て一緒に解決しましょう。

 

名称 Snapdragon 7+ Gen 2 Snapdragon 7 Gen 1 Snapdragon 7s Gen 2
CPU Kryo

1x Cortex-X2

3x Cortex-A710

4x Cortex-A510

(8MB sL3 Cache)

Kryo

1x Cortex-A710

3x Cortex-A710

4x Cortex-A510

Kryo

4x Cortex-A78

4x Cortex-A55

動作周波数 2.91GHz+2.49GHz+1.80GHz

(2.92GHz+2.50GHz+1.80GHz)

2.40GHz + 2.36GHz + 1.80GHz 2.40GHz + 1.95GHz
GPU Adreno 725

(Snapdragon Elite Gaming)

Adreno 644

(Snapdragon Elite Gaming)

Adreno

(Snapdragon Elite Gaming)

動作周波数 580MHz 443MHz ?
NPU/DSP Hexagon Hexagon Hexagon
カメラ Triple 18-bit Spectra ISP

2億画素 or 1億800万画素(ZSL) or 6400万画素+3600万画素(ZSL) or3x3200万画素(ZSL)

3.0 Gigapixels per Second

Triple 14-bit Spectra ISP

2億画素 or 8400万画素(ZSL) or 6400万画素+2000万画素(ZSL) or 3x2500万画素(ZSL)

2.5 Gigapixels per Second

Triple 12-bit Spectra ISP

2億画素 or 4800万画素(ZSL) or 3200万画素+1600万画素(ZSL) or 3x1600万画素(ZSL)

リフレッシュレート 60Hz (4K)

120Hz (QHD+)

120Hz (QHD+)

144Hz (FHD+)

144Hz (FHD+)
エンコード/デコード Encode: 4K@60fps H.265

Decode: 4K@60fps H.265, VP9

HDR10+, HDR10, HLG, Dolby Vision

Slow-mo: 1080p@240fps

Encode: 4K@30fps H.265

Decode: 4K@30fps H.265, H.264, VP9, VP8

HDR10+, HDR10, HLG, Dolby Vision

Slow-mo: 720p@480fps

Encode: 4K@30fps H.265, H.264

Decode: 4K@30fps H.265, VP9

HDR10, HLG, HDR vivid

Slow-mo: 1080p@120fps

RAM LPDDR5 (3200MHz)

2MB System Level Cache

LPDDR5 (3200MHz)

LPDDR4X (2133MHz)

LPDDR5 (3200MHz)

LPDDR4X (2133MHz)

ストレージ UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 4.0

UFS 3.1

Wi-Fi Wi-Fi 6E (11ax)

(3.6Gbps)

Wi-Fi 6E (11ax)

(2.9Gbps)

Wi-Fi 6E (11ax)

(2.9Gbps)

Bluetooth Bluetooth 5.3

LE Audio

Bluetooth 5.2

LE Audio

Bluetooth 5.2

LE Audio

位置情報 GPS, GLONASS, BeiDou (北斗), Galileo, QZSS, NavIC GPS, GLONASS, BeiDou (北斗), Galileo, QZSS, NavIC GPS, GLONASS, BeiDou (北斗), Galileo, QZSS, NavIC
通信 統合: Snapdragon X62 5G Modem

Sub-6GHz/mmWave

(DL: 4.4Gbps / UL: ? Gbps)

統合: Snapdragon X62 5G Modem

Sub-6Ghz/mmWave

(DL: 4.4Gbps / UL: ? Gbps)

統合: Snapdragon X62 5G Modem

Sub-6GHz/mmWave

(DL: 2.9Gbps / UL: ? Gbps)

充電規格 Quick Charge 5 Quick Charge 4+ Quick Charge 4+
製造プロセス TSMC 4nm N4 Samsung 4nm 4LPX Samsung 4nm 4LPX
型番 SM7475-AB SM7450-0-AB SM7435-AB

新たに発表されたSnapdragon 7s Gen 2の主な仕様は、製造プロセスはSamsung 4nm 4LPX、CPUは最大2.40GHzで動作するCortex-A78を4基、最大1.95GHzのCortex-A55を4基の4+4構成で、GPUは新しいAdreno、RAM規格はLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 4.0、5G NR通信に対応しSub-6GHz帯とmmWave (ミリ波)をサポート、この他にWi-Fi 6EとBluetooth 5.2をサポートします。

 

製造プロセスはSamsung 4nm 4LPXで、Snapdragon 8 Gen 1の他にSnapdragon 4 Gen 2などを製造した技術です。名称が近いSnapdragon 7 Gen 1も同じ製造プロセスで、製造を開始した直後は歩留まりが35%と伝えられていましたが、さまざまなSnapdragonが採用していることを考えるといくつか解消されたのでしょう。

 

CPUは新しいKryoで、詳細な仕様は最大2.40GHzのCortex-A78を4基と最大1.95GHzのCortex-A55を4基の4+4構成です。同じシリーズの「Gen 1」がArmv9のCortex-A710とCortex-A510を採用していますが、新しい「Gen 2」は1世代古いArmv8のCPU IPを採用している不思議な状態になっています。

 

GPUは新しいAdrenoで、詳細な型番は現時点では不明ですが情報通によるとAdreno 710とされています。このAdreno 710はSnapdragon 6 Gen 1が採用したGPUなので、高クロックに調整して設定したシリーズを崩壊しないようにしているでしょう。

 

ISPはTriple 12-bitで、最大2億画素の撮影に対応しています。しかし、「Gen 1」はTriple 14-bitでより多くのデータを扱うことが出来るため、同じ2億画素でも後者のほうが基本的に優れます。

 

RAM規格は3200MHzのLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 4.0で、1世代古いと最新が混在しています。LPDDR5 RAMとUFS 4.0 NANDのuMCPがすでに量産されているのでしょうか。

 

モバイルデータ通信は最新の5G NRに対応し、FR1定義のSub-6GHz帯、FR2定義のmmWaveをサポートしています。モデムはSnapdragon X62 5G Modemを統合していますが、下りは最大4.4Gbpsではなく2.9Gbpsになっています。「Gen 1」より劣っているところが多いです。

 

型番はSM7435-ABとしており、何故か「Gen 1」のSM7450-0-ABよりも数値が低くなっています。数少ない例外を除き基本的には数値が高いほうが性能が優れているため、Snapdragon 7s Gen 2の性能はこの記事でしきりに出てきた「Gen 1」ことSnapdragon 7 Gen 1より性能が低いとQualcommが認めていることを意味します。

 

Qualcomm Chinaは数時間前にSnapdragon 7s Gen 2の登場を発表しており、Snapdragon 7シリーズは7+と7、7sで構成され、消費者のニーズを十分に満たす豊富な展開を形成するとしています。

 

また、中国の情報通の@数碼閑聊站氏は「7s」と「7」と「7+」の位置を明らかにし、最上位は「7+」、最下位は「7s」、間の中位は「7」としています。AppleやXiaomiはベースの製品よりも優れた製品に対して「s」を付与しますが、Qualcommは劣った製品に「s」を付与する方向で進めていくようです。

 

新製品のSnapdragon 7s Gen 2はXiaomiのサブブランドRedmiが9月21日に発表する新しい製品となるRedmi Note 13 Proで初採用される予定です。

 

発表会にQualcommの役員が登壇するのか不明ですが、少なくとも新しい命名規則が誕生した製品なので、同発表会で「s」の意味が明かされると思っています。

 

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