AnTuTu Benchmark v8を用いて性能比較するときの注意点、容量やリフレッシュレートによってスコアが変動

先日中国市場向けにリリースされたAnTuTuベンチマークの最新版となるAnTuTu Benchmark v8ですが、様々な点で調整が行われた為総合性能での比較が出来なくなっています。その理由を詳しく説明します。

 

現在国際市場向けでは最新版となっているAnTuTu Benchmark v7ではCPU性能やGPU性能、UX性能、MEM性能を総括的に計測することが可能で、Qualcomm Snapdragon 855やSamsung Exynos 9825、Huawei Kirin 980の性能比較に用いられてきました。AnTuTu Benchmark v7環境下ではSnapdragon 855が約37万点、Exynos 9825が約35万点、Kirin 980が約30万点でSnapdragon 855搭載機種が優れていることが一目瞭然です。

 

しかし、新たにリリースされているAnTuTu Benchmark v8ではRAMや内蔵ストレージの性能を計測するMEM性能に調整が行われており、同じ機種のRAM 6GB+内蔵ストレージ128GBモデルと8GB+256GBモデルでは後者が優れるようになっています。AnTuTu Benchmark v7ではどの容量でも似たスコアが出ていたので、AnTuTuが昨今の容量肥大化に考慮し配慮したものです。

 

Black Shark 2 / ASUS ROG Phone II / Black Shark 2 Pro

上の画像はキャプションに記しました通りBlack Shark 2、ASUS ROG Phone II、Black Shark 2 Proが並べられています。搭載しているプラットフォームはSnapdragon 855、Snapdragon 855 Plus、Snapdragon 855 Plusです。

ただ大きく違う点はBlack Shark 2はRAM 8GB+内蔵ストレージ 128GB(UFS 2.1)、ROG Phone IIはRAM 12GB+内蔵ストレージ 512GB(UFS 3.0/F2FS)、Black Shark 2 ProはRAM 12GB+内蔵ストレージ 128GB(UFS 3.0)で採用している容量や規格が異なっています。スコアではその差が顕著に現れており、MEM性能はROG Phone II、Black Shark 2 Pro、Black Shark 2の順番で優れています。

更にROG Phone IIには今回利用した12GB+512GBモデルの他に8GB+128GBモデル、8GB+512GBモデルが存在していますので、同じスマートフォンだけれども違うスコアが算出されます。なので総合性能での比較はふさわしくありません。

 

更に昨今の流行りでもある高リフレッシュレート環境にも対応しており、60Hzよりも90Hzの方が、90Hzよりも120Hzの方がUX性能が高くなるように調整されてます。

上の画像は最高120Hzまで対応しているASUS ROG Phone IIのスコアで、左から60Hz、90Hz、120Hzです。UX性能が変動していることがわかっていただけたと思います。リフレッシュレートの違いでもスコアが異なるのでこの場合でも総合性能での比較は良くないと考えています。

 

UX性能とMEM性能の調整が目立った更新になっていますが、CPU性能とGPU性能はマイクロプロセッサの性能や製造プロセスによってしっかりと差が出るのでこの両性能の比較には適しています。ReaMEIZUではAnTuTuベンチマークを用いた性能比較を行っていますが、AnTuTu Benchmark v8が主流化したときには総合性能ではなくCPU性能とGPU性能に着目した比較を行いたいと思います。

 

そして、SNS等でスコアを公開する場合にはどのモデル(RAM容量+内蔵ストレージ容量)なのか、リフレッシュレートを変更することが出来るスマートフォンである場合はどの環境なのかを記載しないとスコアの信憑性が低くなります。最初は慣れるのに時間がかかると思いますが、AnTuTu Benchmark v6からAnTuTu Benchmark v7に変わったときと同じで、数日も経てばその環境に慣れると思います。

 

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