HUAWEIの新しい「Kirin」、Kirin 980とKirin 970の間の性能を発揮

HUAWEIの新しい「Kirin」、Kirin 980とKirin 970の間の性能を発揮

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HUAWEIは自社開発SoC「Kirin (麒麟)」の復活を2023年に行う予定で製造を進めていると伝えられており、ひとつの時代を築いたHUAWEIそのものの復活が間近に迫っています。ただし、この新しいKirin SoCは残念なことに競合他社を脅かすものではないようです。

 

中国の情報通の@定焦数碼氏によると、新しいKirin SoCの性能はQualcommのSnapdragon 8+ Gen 1とSnapdragon 778G 5Gの間に収まると明らかにしました。この両SoCの性能は、前者がハイエンドで後者がミドルハイゆえに大きな差があるのは自明なので、新しいKirin SoCの性能がSnapdragon 778G 5Gよりも高いと認識するだけで十分です。

 

Snapdragon 8+ Gen 1を例に挙げた理由は不明ですが、勝手に想像するとこのSoCは現在のコスパに優れたハイエンド製品の多くが搭載しているので、多くの人が性能がわかりやすい製品として認識しているからだと思ったのでしょう。

 

また、同氏は在庫についての投稿も行い、「上半期は不足、下半期は充足している」と明らかにしました。さらに、性能はHUAWEIの存在を全世界に知らしめたHUAWEI P30シリーズやMate 20シリーズが搭載したTSMC 7nm N7で製造されたKirin 980に近く、毎日32,000枚も量産していることも明らかにしました。

 

製造プロセスはSMIC (中芯国際集成電路製造)の7nmプロセスとされ、競合他社の7nmプロセスに匹敵する14nmプロセスの改良版のN+1ではなく、純粋な7nmプロセスを採用するようです。ただし、この7nmプロセスは業界最先端の技術を誇る台湾の技術を模倣 (コピー)しているとの情報があり、言ってしまえばいわく付きの製造プロセスです。

 

そして、もうひとりの情報通の@Jerrold_Tech氏はGeekbench 5のマルチコア性能を基準とした性能を公開しており、HUAWEI P20シリーズやMate 10シリーズが搭載したKirin 970の性能が1,800点、Kirin 980の性能が2,500点とし、新しいKirin SoCの性能は2,000点前後と明らかにしました。

 

Kirin 970は2017年9月、Kirin 980は2018年9月に発表された高性能なSoCなので、新しいKirin SoCは業界を脅かすSoCではないことはわかります。

 

この他、14nmプロセスでKirin A2を製造する予定と伝えられており、こちらはスマートウォッチ向けSoCなので、HUAWE Watchシリーズやワイヤレスイヤホンが搭載する方向で動いているでしょう。HUAWEI WATCH GT2が搭載した従来の製品となるKirin A1はTSMCの28nmプロセスで製造されていると伝えられているので、TSMCではなくSMICとは言えど14nmプロセスで製造されているのであれば、大きな進化が期待できます。

 

新しいKirin SoCが5Gに対応するのか不明ですが、多くの情報通はHUAWEIが2023年内に5G機能を備えた新製品を発表すると伝えているので、近い将来に5Gに対応した新製品が登場するでしょう。ただ、国際市場においてはGMS (Google Mobile Services)に対応していることが重要なので、5Gに対応していても国際市場では中国市場ほどの存在感を示すことはできないのではないかと思います。

 

 

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