realme 6i(RMX2040)が初搭載機となったMediaTek Helio G80(MT6769U)のAnTuTu BenchmarkスコアとGeekbenchスコアが判明しました。今回はHelio G70、Helio G90T、Huawei Kirin 810、Qualcomm Snapdragon 730Gと比較してみます。
Helio G80はHelio G70からCPUの周波数、GPUの周波数が上昇したモデルとなっており、CPUはLITTLEコアが0.1GHz、GPUは130MHz上昇しています。この他に異なる点はなく、MediaTekは数字が10進む重みをわかっていないような気がします。
MediaTekはGPUのコア数をMPではなくMCと表記するようにしており、これは画素数(Mega Pixel/MP)との混同を避けるために行っています。
Helio G80のAnTuTu Benchmarkスコアは、CPU性能が70,880点、GPU性能が41,353点、MEM性能が43,662点、UX性能が39,257点で総合性能が195,152点という結果になりました。Helio G70の総合性能が191,972点なのでわずか4,000点ほどの成長ということになりますが、よく見るとCPU性能がHelio G80は70,880点でHelio G70は72,154点と周波数が上昇しているはずのHelio G80の方が負けていることになっています。何故負けてしまっているかという点について完璧な答えはありませんが、たまたまスコアが低くなったと考えた場合、通常はCPU性能は73,000点ほど出すと考えているので、その場合の総合性能は198,000点程度のスコアになるでしょう。
GPU性能はHelio G70から4,000点近く成長しており、周波数の上昇がスコアとして現れています。ただ、このあたりの点数で4,000点変わったといっても体感するほどの差はありませんので、あまり気にする必要はありません。
そして、先程のCPU性能の問題ですが、実際にrealmeはrealme 6iの発表会でHelio G80の性能として201,278点を実験室性能ではありますが叩き出しているので、今回のCPU性能はたまたま低くなってしまったと考えるのが正しいかもしれません。とは言えLITTLEコアが0.1GHz上昇しているだけなので、実感できるほどの差はないでしょう。
CPU性能を計測するのに適しているGeekbench v5では、シングルコア性能が353点、マルチコア性能は1,298点という結果になりました。シングルコア性能はHelio G80とHelio G70ともにARM Cortex-A75 CPU@2.0GHzを採用しているので差はありませんが、マルチコア性能は2.0GHz+1.8GHzと2.0GHz+1.7GHzとなっているため、わずかですが差が生まれる結果になりました。
realme 6iはミャンマー市場向けに発表されており、3GB+64GBモデルが249,900チャット(約19,500円)、4GB+128GBモデルが299,900チャット(約23,500円)に設定されています。インド市場になるので直接的な比較は適していませんが、Helio G90Tを搭載したrealme 6は4GB+64GBモデルが12,999インドルピー(約19,000円)、6GB+128GBモデルが14,999インドルピー(約22,000円)、8GB+128GBモデルが15,999インドルピー(約23,500円)に設定されている現状を鑑みると、realme 6iの魅力は薄いように感じます。
realme 6iはインド市場ではrealme Narzo 10もしくはrealme Narzo 10Aとして発表される見込みで、realme 6の最低モデルの12,999インドルピーからどれだけ値段が下がるのかみものです。10,000インドルピーは切ってもらいたいところですが、realme 6iは日本人デザイナーの深澤直人(Naoto Fukazawa)がデザインを務めているため、どうしても値段が上がってしまいそうです。