Huawei QingYun L420が搭載したKirin 9006CのGeekbench 5の性能が判明したので、旧製品のHuawei QingYun L410が搭載したKirin 990、QualcommのSnapdragon 8cx、Snapdragon 8cx Gen 2、Snapdragon 8cx Gen 3と比較します。
Kirin 9006Cの主な仕様は、プロセス技術はTSMCの5nmに基づくN5、CPUは3.13GHzのCortex-A77を1基、2.54GHzのCortex-A77を3基、2.05GHzのCortex-A55を4基、GPUはKirin 9000Cと呼称するMali-G78 MP22です。
Kirin 9006CはKirin 9000の選別品のKirin 9000Eの選別品で、Kirin 9000EからModemの機能が欠落したのがKirin 9006Cです。そのため、5G通信や4G通信などのモバイルデータ通信に非対応です。
OSにKylin V10 SP1を搭載したHuawei QingYun L420のKirin 9006CのGeekbench 5の性能は、シングルコア性能が953点、マルチコア性能が3,540点となりました。Kirin 9000、Kirin 9000Eのシングルコア性能は1,000点を超える場合があるので、それと比較するとやや低い性能を発揮しています。
旧製品のHuawei QingYun L410のKirin 990の性能は752点、2,583点なので、どちらも性能が向上しています。Huawei QingYun L420にKirin 9006Cを搭載したのは間違っていないように感じます。
Qualcommの製品と比較すると、Snapdragon 8cxの性能は729点、2,838点、Snapdragon 8cx Gen 2の性能は772点、3,092点、Snapdragon 8cx Gen 3の性能は1,123点、5,852点なので、Kirin 9006Cの性能はSnapdragon 8cx Gen 2とSnapdragon 8cx Gen 3の間となります。
Apple M1とは明確な差があり、比べること自体が間違っているかもしれません。Kirin 9006Cは優れた製品ですが、Apple M1はもっと優れた製品で、Appleの開発能力の高さをまざまざと見せつけられました。