Huawei、制裁なければCortex-X1を採用したKirin 9000シリーズを発表した可能性

Huawei、制裁なければCortex-X1を採用したKirin 9000シリーズを発表した可能性

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中国のHuawei (ファーウェイ)は、ドナルド・トランプ政権時の制裁によって、完全子会社のHiSiliconが開発したKirin SoCを新たに開発、製造を委託することができなくなりました。そのため、現在は多くの製品にQualcommのSnapdragonを採用しています。そんな中、制裁が行われなかった場合、どのようなKirin SoCが発表されていたのか何故か今になって明らかになりました。

 

アメリカによる制裁は2019年5月に開始されましたが、Huaweiは抜け道を見つけ、それを利用することで新しいKirinを開発しTSMCで製造を行っていました。しかし、翌年の2020年5月には制裁が強化され、新しいKirinの開発自体は可能なものの、TSMCでの製造が不可能になったため、新しいSoCを発表することができなくなりました。

 

その最後のSoCがKirin 9000で、選別品のKirin 9000E、その中の選別品のKirin 9000Lが市場に出ました。搭載したのはHUAWEI Mate 40シリーズ、HUAWEI P50 Proで、前者は5Gに対応しましたが、後者は4Gしか対応していません。

 

Kirin 9000 (Hi36A0)の主なスペックは、製造プロセスはTSMC 5nm N5、CPUは最大3.31GHzで動作するCortex-A77を1基、最大2.54GHzのCortex-A77を3基、最大2.04GHzのCortex-A55を4基の1+3+4構成、GPUは最大759MHzのMali-G78 MP24、RAM規格はLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1 (SFS 1.0)、5G通信に対応しSub-6GHz帯とmmWave (ミリ波)をサポート、この他の通信としてWi-Fi 6とBluetooth 5.2をサポートします。

 

情報通の@旺仔百事通氏によると、制裁が行われなかった場合に発表されたであろうKirin 9100、もしくはKirin 9010 (開発コード名: Baltimore)のスペックは、製造プロセスはTSMC 5nm N5P、CPUは最大2.67GHzのCortex-X1を1基、最大2.32GHzのCortex-A78を3基、最大2.02GHzのCortex-A55を4基の1+3+4構成、GPUはMali-G78 MP24となっていたでしょう。

 

公開された画像に表示されているCPUのクロック数は高効率側が低いですが、これは最終的な製品ではなく、強化された制裁によって新しいSoCの開発が中断したため、試作品ゆえに低く設定されているのではないかと考えています。そのため、最終的な製品の場合、Cortex-X1の数値は3.00GHzに近くなっているでしょう。

 

このBaltimoreが発表されていた場合、主力製品のHUAWEI Mate 50シリーズ、P60シリーズに搭載され、Leica (ライカ)と共同開発した優れたカメラも採用し、世界の覇権をHUAWEIが握っていたかもしれません。ただ、それも制裁によってその未来はなくなりました。

 

ちなみに、Kirin SoCを搭載することが出来なかったMate 50シリーズとP60シリーズは5G機能がオミットされたSnapdragon 8+ Gen 1を搭載し、主に中国市場とヨーロッパ市場で販売されています。

 

 

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