中国のHuaweiが同じく中国のSMICと協力して5Gに対応したチップを開発、製造していると伝えられています。完全子会社のHiSiliconが開発するKirin (麒麟)の復活が近づいている中、新たに開発しているものはモデムとSoCであることが明らかになりました。
中国の情報通の@数碼閑聊站氏によると、Huaweiは5Gに対応したモデムとSoCをテストしているようです。Kirinの復活は前から伝えられていましたが、5Gに対応したモデムを開発していると判明したのは今回が初めてのような気がします。
ちなみに、SoCは現在の準フラッグシップに近い総合性能を発揮するように設計されているようで、名称はフラッグシップに用いたものを使用するとしています。性能はKirin 9000を上回る予定なので、この製品の名称はKirin 9100もしくはKirin 9010となるでしょう。
Kirin 9000シリーズを搭載した製品として、HUAWEI Mate 40シリーズとHUAWEI P50 Proがありますが、これらの後継製品となるMate 50シリーズとP60シリーズはSnapdragon 8+ Gen 1を搭載していますので、Kirin 9100 (仮称)は少なくともこの製品の性能を上回る必要があります。
Snapdragon 8+ Gen 1は4nmプロセスで製造され、CPUは超高性能なCortex-X2を採用した非常に優れた製品です。この製品はXiaomi 12S UltraやOnePlus Ace 2などが搭載しており、確かな性能と安定性で高い人気があり、Snapdragon史上最高傑作と評する人もいます。
しかし、懸念点として情報通の同氏は、新しいフラッグシップ製品は放熱に力を入れているようで、その機構として大型の金属と放熱板を搭載しているようです。多くの企業の製品にはそういった機構が採用されているので当然ですが、わざわざそういった投稿を行うことから開発中の新しいチップはその点で問題を抱えていると推測できます。
これらの新しいチップは近く発表する予定のHUAWEI Mate 60シリーズで採用すると伝えられていますが、HUAWEI Mate 60とMate 60 Proは4G対応、それより上の製品は5Gに対応すると伝えられていたり、すべての製品が5G非対応で、年末に発表するHUAWEI nova 12シリーズが5Gに対応した「復活」の製品になるとされるなど情報が錯綜しています。
そんな状況ですが、少なくともアメリカ合衆国の制裁が強化された後、5Gに対応した新製品の開発や製品化ができなくなったHuaweiですが、復活を遂げる未来がすぐそこまで来ています。