TANCHJIM ONE レビュー:シュア掛けも出来る高品質な低価格イヤホン

TANCHJIM ONE レビュー:シュア掛けも出来る高品質な低価格イヤホン

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約3,500円の低価格有線イヤホンのTANCHJIM ONEを購入したので簡単にレビューします。ブランド名のTANCHJIMは「タンチジム」ではなく「タンジジム」と呼称します。

 

製品名 TANCHJIM ONE (3.5mmミニプラグ)

TANCHJIM ONE iS (マイクあり)

TANCHJIM ONE DSP (USB Type-C)

ドライバーユニット 4th Gen DMT 10mm DD x1基
振動板素材 PEE+PU複合振動板
THD <0.062% @1kHz
インピーダンス 16Ω±10% @1kHz
感度 126dB/Vrms @1kHz
再生周波数帯域 7-45kHz
ケーブル 1.25m Litz OCC銀メッキ + OFC同軸構造

主な仕様は上の表の通りで、TANCHJIM ONEには複数のモデルがあるとわかると思います。

 

今回レビューするのは3.5mmミニプラグかつマイクなしの通常版ですが、昨今のスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスのフラッグシップ製品はイヤホンジャックがないことが多いため、USB Type-CのTANCHJIM ONE DSPがあるのは非常に良い製品展開だと思います。

 

TANCHJIM製品の多くは箱の表面に公式マスコットの浅野てんき (Asano Tanch)が描かれていますが、TANCHJIM ONEはイヤホンが映し出されているだけでした。

 

内容物は、TANCHJIM ONE本体 (口径の広いMサイズが装着済み)、イヤーピースは口径の狭いものと広いもの (L、M、S)、ポーチ、説明書兼保証書、SNSのお知らせです。

 

イヤーピースは口径の広いものと狭いものがあり、本体に最初から装着されているものは口径の広いものです。この口径の広さと狭さによって音質が良くなったり、フィット感が良くなって遮音性が高くなるなどのメリットがあるようですがごめんなさい、私にはよくわかりません。

 

現在も最初から装着されている口径の広いもので聞いており、それでまったく違和感を覚えませんでした。これから音質に関する言葉も出てくると思いますが、初期状態のもので聞いた感想と認識してください。

 

TANCHJIM ONEは耳の奥まで挿入するカナル型を採用していますが、本体はまっすぐと挿入する形ではなく少し耳の形を考えられたものになっています。

 

ONEと書かれている方が左側、天使のロゴが描かれているのが右側で、このTANCHJIM ONEはシュア掛けと呼ばれる高価格帯のイヤホンが採用している装着方法も可能となっており、その場合はONEが右側、天使のロゴが左側になります。

 

視聴環境は、POCO F5化したRedmi Note 12 Turbo (スマートフォン)のイヤホンジャックに直接挿入して、音源はYouTubeに公式が公開しているものを聞いています。

 

beatmania IIDX 24 SINOBUZに収録され、音ゲーマーに広く認知された明るく楽しい女性の曲です。とにかく楽しい曲で、気分を上げたいときに聞くといい感じになりますし、気分が上がっているときに聞くとさらに楽しくなる素晴らしい曲です。

 

ひたすら楽しい曲ゆえに高音と低音を適当に強化しても楽しい曲になるため、中華イヤホンのいい意味で悪いところが出て、中学生や高校生の耳を満足させてしまうような残念さが場合がありますが、TANCHJIM ONEは下手に脚色せずに楽しさをほんの少しだけ演出してくれるような優しさがあります。

 

アニメ「かくしごと」で若い人や外国の方にも認識されている大瀧詠一の「君は天然色」を聞いてみました。この曲は簡単そうに聞こえますが、大瀧詠一さんだから歌えているような瞬間がいくつもあり、カバー曲がたくさんありますが世界観を演出できていないものがいっぱいある特殊な曲です。

 

爽やかさとどこか寂しさ、悲しさを演出する曲ですが、TANCHJIM ONEはそれをうまく演出できていないように感じました。一変して楽しそうに聞こえるというわけではまったくありませんが、この曲の複雑さを理解せずにただただ奏でているような感じで、深みがないといいますか、聞いてて没入できませんでした。

 

日本ファルコムの英雄伝説 空の軌跡FC Evolutionの「王都グランセル」は、いわゆるゲーム音楽と呼ばれるジャンルで、ヴァイオリンやピアノの音色が特徴的な音楽です。

 

この曲はゆったりとした落ち着く曲なので、低音をどんどんと高音をシャリシャリとながされてしまうと疲れてしまいますが、TANCHJIM ONEはそういった曲調でも対応できており、聞いているとリラックスできるような心地よさを演出してくれます。

 

特にピアノが前面でてくる後半にはピアノの音ひとつひとつに集中でき、TANCHJIM ONEの対応力の高さに驚きを覚えました。

 

TANCHJIM ONEは高音や低音を下手に脚色しないため、短時間で音楽を楽しみたい、消費したいという人には向いていないと思います。音楽は素晴らしいもので何回も聞きたい、もっと多くの情報を知りたいという人にはおすすめです。

 

今回のモデルは3.5mmミニプラグがあるものですが、USB Type-CのTANCHJIM ONE DSPも販売されているので、イヤホンジャックのないフラッグシップ製品で音楽を聞きたいという人にもおすすめできます。

 

TANCHJIM ONEは4,000円に満たない低価格イヤホンに分類されますが、最近は2,000円に満たない素晴らしいワイヤレスイヤホン (TWS)もありますので、わざわざ有線で音楽を聞くことに馴染みのない人がいるかも知れませんが、音楽を「楽しみたい」と思うのであればぜひとも有線で聞いてほしいですし、それの最初の一歩としてTANCHJIM ONEはおすすめです。