Quacommは2022年9月にSnapdragon 6 Gen 1を発表しましたが、2023年5月末になっても採用した製品が発表・販売されていない現実にあります。そういった状況の中、Honorが初搭載製品を発表する可能性が出てきました。
中国の情報通の数碼閑聊站氏によると、中国市場におけるSnapdragon 6 Gen 1を初搭載した製品はHONOR X50になると明らかにしました。同氏の情報は確度が高いため、Honorが初搭載した製品を発表するのは間違いないでしょう。
主なスペックも公開されており、ディスプレイは6.78インチ 1.5K(2652x1200) 有機EL、背面のカメラは1億800万画素と200万画素、前面のカメラは800万画素、バッテリー容量は5700mAhもしくは5800mAh、サイズは最薄部が7.98mm、重量は185gとしています。
従来の製品はHONOR X40 (型番: RMO-AN00)で、SoCにSnapdragon 695 5Gを採用していたので後継製品のHONOR X50は順当に進化する予定です。いくつかの企業はSnapdragon 695 5Gを搭載した製品の後継製品にSnapdragon 695 5Gを継続して採用していたので、このSoCに飽きている方がいるかも知れませんが、Honorはどうやら他の企業とは異なった戦略を行うようです。
HONOR X50の価格は不明ですが、HONOR X40は標準モデルの6GB+128GBモデルが1499元(約29,500円)に設定されているので、後継製品もそれに近い価格になるのではないかと考えています。
Snapdragon 6 Gen 1は前述の通り2022年9月に発表されたSoCですが、発表を行った際に初搭載した製品は2023年Q1(1月-3月)に登場すると案内していました。そのため、何かしらの要因で発表が遅れたことは紛れのない事実で、Snapdragon 695 5Gを採用せざるを得なかった企業があるでしょう。
ちなみに、このSoCはサムスン電子の4nmプロセスに基づく4LPXで製造されており、同プロセスはSnapdragon 8 Gen 1やSnapdragon 7 Gen 1が採用しました。Snapdragon 8 Gen 1を量産した直後の歩留まりは35%と知られており、Snapdragon 8+ Gen 1の製造場所をTSMCへ移動したきっかけのひとつでもある製造プロセスです。
現在は、サムスン電子が5nmプロセスと4nmプロセスの安定した量産が可能になったと発表しており、Snapdragon 6 Gen 1の安定した供給の目処が立ったのでしょう。また、Snapdragon 7 Gen 1を搭載したHTC U23とU23 proが発表されたり、同SoCを搭載が確定したmotorola razr 40の発表が近づいていたりと確かに安定した供給が可能になったような動きが見られます。
Snapdragon 6 Gen 1はMotorolaが搭載を表明しているため、中国市場における初搭載する企業はHonor、国際市場における初搭載する企業はMotorolaの可能性があります。Motorolaに関しては何も情報が流れていないので、どの製品が初搭載するのか現状では不明です。