Qualcommの完全自社開発CPU「Oryon」を搭載した商用製品が2024年の上半期に登場することが、同社の上級副社長によって明らかにされました。発表は2023年と明らかにされていたので、2024年上半期の販売時期は自然な流れだと思います。
Qualcommの上級副総裁のアレックス・カトージアン氏は、韓国メディアのThe Elecとの対談に望み、今後の展望についていくつか語りました。その中で、「Oryon」を搭載した製品の登場時期について語っていたので、共有したいと考えて記事にすることにしました。
対談をいくつか抜粋すると、同氏によるとPC市場で重要視されているのはCPU性能で、それを実現するためにNUVIAを買収することに踏み切ったようです。そのNUVIA製CPUは性能と消費電力のバランスがとてもよく、このバランスによってファンレス設計を採用したPCを開発できる可能性があると言及しました。競合他社のAppleはApple Siliconに属するM1、M2のMacBookでファンレス設計を採用しており、性能はもちろんですが、不要な騒音が発生しないことで人気を博しています。
そして、この優れたバランスはバッテリーの持ちにも良い影響を及ぼすとしており、ラップトップにおいては優れた性能を発揮しながら優れたバッテリーライフの提供が望ましいので、完全自社開発CPUの「Oryon」を搭載した製品には大きな期待がかかります。M2を搭載したMacBook Airでは最大18時間の利用が可能なので、これに並ぶと大きな魅力となるでしょう。
「Oryon」を搭載した商用製品の登場時期について尋ねられると、同氏は「2024年上半期にNUVIAに出会うことが出来るでしょう」と回答し、再来年に消費者が体験できることが明らかになりました。発表は2023年末に開催するSnapdragon Summit 2023でされる予定で、そのときに詳しい仕様が判明します。
QualcommはWindows on Snapdragonを推進しており、現在の最高性能を誇る製品はSnapdragon 8cx Gen 3があります。「Gen 4」は先日開催したイベントでは発表されなかったため、「Oryon」を初搭載した製品はSnapdragon 8cx Gen 4となる見込みで、「Gen 3」を搭載した製品としてLenovoのThinkPad X13s Gen 1があるので、Lenovoの採用が期待されています。