Apple iPad Air(第4世代)、Apple iPhone 12シリーズに属するiPhone 12 mini、iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxが搭載しているApple A14 Bionicは5G通信に対応したモデムを統合せず、外部モデムによって5G通信を利用できるようになっていることがFCCによって明らかになりました。
日本時間2020年10月14日2:00から開催された「Apple Event — October 13」にて発表されたiPhone 12シリーズに含まれるiPhone 12 miniとiPhone 12 Proは現地時間10月13日にFCCの認証を通過しており、FCCが公開したそれぞれの機種における資料には「2G/3G/4G技術とmmW 5G NRバンドをサポートするQualcomm製モデムが搭載されています。」と記載されていることが確認でき、A14 Bionicは5G通信対応モデムを統合せず外部モデムとしてQualcomm製モデムを利用していることが明らかになりました。Qualcommは5G通信に対応したモデムとしてSnapdragon X50 5GやSnapdragon X55 5G、Snapdragon X60 5Gを発表していますが、FCCが公開した資料ではどのモデムを搭載しているのか明らかになりませんでしたので、これはiPhoneの分解経験のあるiFixitやTechInsightsによって明らかにされるでしょう。
2020年10月14日現在、5nm製造プロセスを採用した製品はApple A14 Bionicのみとなっています。A14 Bionicと同じく5nm製造プロセスを採用する製品としてQualcomm Snapdragon 875 5G(仮称)、HUAWEI Kirin 9000(仮称)、Samsung Exynos 1080、Exynos 2100(仮称)が今のところ挙がっています。その中でExynos 1080とKirin 9000が5G通信対応モデムを統合すると可能性が高く、A14 Bionicが5G通信対応モデムを統合していないことによって“世界初の5G通信対応モデムを統合した5nm製造プロセス採用したSoC”と発表することができ、まだまだ“世界初”を利用する余地が残されています。