Kirin 8000Sが新たに登場、「8000」だけど親は「8020」の複雑なSoC

Kirin 8000Sが新たに登場、「8000」だけど親は「8020」の複雑なSoC

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Huaweiは2026年10月28日に中国で新製品発表会を開催し、HUAWEI Enjoy 100シリーズを発表しました。その中で、HUAWEI Enjoy 100に新登場となるKirin 8000Sを搭載していることを明らかにしたため、判明している範囲ではありますが情報をまとめておきます。

 

名称 Kirin 8020 Kirin 8000S Kirin 8000
CPU 3rd Gen LinxiCore CPU

1x Prime

3x Performance

4x Little

(8 Cores / 12 Threads)

3rd Gen LinxiCore CPU

2x Performance

3x Little

(5 Cores / 7 Threads)

1x Cortex-A77

3x Cortex-A77

4x Cortex-A55

(8 Cores / 8 Threads)

(L3 Cache: 2MB)

識別子 72_3333

72_3398

72_3363

72_3398

72_3363

65_3341

65_3341

65_3333

リビジョン r2p1

r2p1

r2p1

r2p1

r2p1

r1p0

r1p0

r1p0

動作周波数 2.29GHz

2.05GHz

1.31GHz

2.05GHz

1.31GHz

2.40GHz

2.19GHz

1.84GHz

GPU Maleoon 920C 2CU Maleoon 920C 1CU Mali-G610 MP4 r0p0
GPU(API) OpenGL ES 3.2 / Vulkan 1.3 OpenGL ES 3.2 / Vulkan 1.3 OpenGL ES 3.2 / Vulkan 1.3
動作周波数 840MHz 840MHz 864MHz
NPU/DSP Da Vinci NPU - Da Vinci NPU
カメラ Kirin ISP - Kirin ISP
リフレッシュレート ? ? ?
エンコード/デコード ? ? ?
RAM 4x16-bit LPDDR5 (6400Mbps) 4x16-bit LPDDR5 (6400Mbps) 4x16-bit LPDDR5 (6400Mbps)
ストレージ UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 3.1
USB USB 2.0 USB 2.0 USB 2.0
Wi-Fi Wi-Fi 7 (11be) Wi-Fi 7 (11be) Wi-Fi 7 (11be)
Bluetooth Bluetooth 6.0 Bluetooth 6.0 Bluetooth 6.0
NearLink NearLink E2.0 NearLink E1.0 NearLink E1.0
位置情報 GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS, NavIC

(GNSS: L1 / L5)

GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS, NavIC

(GNSS: L1 / L5)

通信 統合: Balong 5A Modem 統合: Balong 5A Modem 統合: Balong 5A Modem
充電規格 HUAWEI SuperCharge HUAWEI SuperCharge HUAWEI SuperCharge
製造プロセス SMIC 7nm N+2 SMIC 7nm N+2 SMIC 7nm N+2
型番 Hi32B0-GFCV110-CN ? Hi6290-GFCV110-CN
公式サイト - - -

新たに発表されたKirin 8000Sの主な仕様は、製造プロセスがSMIC 7nm N+2、CPUは自社開発したLinxiCoreを採用し最大2.05GHzで動作するPerformanceと最大1.31GHzで動作するLittleを2+3構成で採用、GPUは最大840MHzで動作するMaleoon 920C 1CUで、RAM規格はLPDDR5に対応、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1に対応し、モバイルデータ通信はHuaweiが提唱する5Aをサポートします。

 

この記事を読んでいるあなたがKirin 8000Sに対して最初に抱いた印象は「Kirin 8000に関係がある」だと思いますが、実はKirin 8020の規格不適合品でKirin 8000とは一切関係がありません。その情報を踏まえて上の表を見ると、Kirin 8000のCPUはArmのCortex-A77を搭載していますが、新登場のKirin 8000Sは自社開発のLinxiCore Performanceを搭載しているので関係がないことがわかると思います。

 

Kirin 8020からKirin 8000SになるにあたってCPUとGPUが削減されており、CPUはPrimeが削減され、Performanceは1基削減、Littleも1基削減されてオクタコア構成からペンタコア構成になりました。また、PrimeとPerformanceはSMT (同時マルチスレッディング)に対応しているので2スレッドと2スレッドと1スレッドで計5スレッド減って最終的に7スレッドになりました。

 

GPUに関しては、Maleoon 920CをKirin 8020と同じものを採用していますが、コンピュートユニット数が2CUから半分となる1CUになりました。Kirin 8020のGPU性能がそれほど高くないのにもかかわらず半分になり、日常的な利用においても不満が出る場所が発生しそうだと思っています。

 

かなりの削減が見られるので性能が気になるところですが、残念ながらHuaweiからの発表はありませんでした。HUAWEI Enjoy 100の1世代前の製品となるHUAWEI Enjoy 90はKirin 8000Aを搭載していますので、発表しないということは恐らくその性能より低くなるのでしょう。

 

ということで勝手に比較すると、Geekbench 6.7基準でKirin 8000Aのシングルコア性能は900点前後、マルチコア性能は2,400点前後なのに対して、Kirin 8000Sのシングルコア性能は766点、マルチコア性能は1,483点とかなり低いです。もちろん、Kirin 8000Sは発表されたばかりで多くの人が計測しておらずデータ数が限られていることも考慮する必要がありますが、それを加味しても低いのは間違いありません。

 

また、GPU性能に関しても同様にKirin 8000Sが下回っており、Geekbenchで計測するのはやや不適格ではありますが、Kirin 8000AのOpenCL性能は2,350点前後の一方でKirin 8000Sは1,300点となっているのでKirin 8000Aの半分よりちょっと高い程度の性能になっています。後継機種なのに性能が下がっている状態なので、新製品のHUAWEI Enjoy 100ではなく1世代前のHUAWEI Enjoy 90を購入したほうがいいのではないでしょうか、

 

Kirin 8000Sを初搭載したHUAWEI Enjoy 100は2026年10月31日より中国で販売を開始し、6GB+128GBモデルが1399元 (約33,000円)、6GB+256GBモデルが1699元 (約40,000円)に設定されています。発表会ではRAMの容量は非公開ですが、実機から6GBであることが判明しています。1世代前のHUAWEI Enjoy 90が8GBだったので後継機なのに容量が減っています。

 

そして、この発表会では存在は明らかにされませんでしたが、開催後に公式サイトにHUAWEI Enjoy 100mが掲載され、こちらもKirin 8000Sを搭載していることが明らかにされました。型番が共通しているのでキャリア向けと推測されていますが、現時点ではHuaweiからの発表はなく不明です。

 

 

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