2021年10月17日現在、AWOW製Creapad 1009のみが搭載しているUNISOC T610SのAnTuTu Benchmark v8スコアとGeekbench 5のスコアが判明したので、同様の製品のUNISOC T700、UNISOC T618、UNISOC T610と比較します。
UNISOC T610SはUNISOCから公式に発表されていないため、採用企業のAWOWでさえCreapad 1009にUNISOC T618を搭載していると記載していますが、詳細な性能を見ていくと全くの別物で、GeekbenchではUNISOC T610Sと記載されています。
UNISOC T610Sの主なスペックはTSMC 12nm FinFETプロセス技術、CPUは2xA75 2.0GHz+6xA55 1.8GHz、GPUはMali-G52 MP2 @614.4MHz、LTE Cat.7/13となっています。
CPUはT618>T610S>T700=T610、GPUはT700=T618>T610S=T610で、総合的に見るとUNISOC T618が1番優れています。
UNISOC T610SのAnTuTu Benchmark v8スコアはCPU性能が70,043点、GPU性能が35,864点、MEM性能が40,377点、UX性能が42,140点、総合性能は188,424点となりました。
CPU性能はT610S>T618>T700>T610の結果になり、T610Sが優れたのはCreapad 1009のAndroid 11採用が大きいと考えています。AnTuTu BenchmarkではAndroid 10とAndroid 11の場合は後者のほうがスコアが高くなる傾向にあり、これはGoogleがAndroidのコード改善を行ってCPUの動作を最適化するためです。
GPUはT700>T618>T610S>T610で、850MHzと614.4MHzで周波数通りの結果になりました。T610SとT610で差が発生しているのは、前者はタブレットで後者はスマートフォンで、タブレットの方が散熱機構が優れて動作に安定性が生まれるからです。
Geekbench 5でのUNISOC T610Sのスコアは、シングルコア性能が379点、マルチコア性能が1,303点となりました。
シングルコア性能とマルチコア性能ともにT618優位に立ちました。T618を除いた3製品を比較ではマルチコア性能は誤差程度で、周波数の差をあまり気にする必要はないかもしれません。
初搭載機のAWOW Creapad 1009のスペックは、Android 11、60Hz 10.1インチ WUXGA(1920x1200) IPS液晶、UNISOC T610S、RAM 4GB+内蔵ストレージ 128GB(外部: 対応)、リアカメラは1300万画素、フロントカメラは500万画素、バッテリー容量は5000mAhとなっています。
Amazon.comで販売(Link)されており、$219.99(約25,000円)に設定されています。日本へ発送した場合は総額$267.84(約31,000円)となっており、この価格では入手する価値はあまり無いかなと感じます。