Kirin 9000sを製造したSMIC 7nm N+2の歩留まりは最悪の場合15%か

Kirin 9000sを製造したSMIC 7nm N+2の歩留まりは最悪の場合15%か

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HuaweiはKirin 9000s (未発表)を搭載した製品をいくつか販売することに成功し、中国国内だけでなく世界中で大きな注目を集めています。しかし、このSMICが製造したと考えられる新しい製品は最悪の歩留まりである可能性があります。

 

Kirin 9000sは調査会社のTechinsightsによると、SMIC 7nm N+2で製造されているようで、アメリカ合衆国の制裁下にある中でSMICが7nmプロセスの量産に成功したのは大変素晴らしいと中国メディアやヨーロッパメディア、韓国メディアが評価しています。

 

何故このような評価が行われているのかという背景は、SMICは制裁によって先端プロセスの量産に必要なASMLのEUV (極端紫外線)露光装置が購入出来ないので、従来のDUV (深紫外線)露光装置を使用せざるを得ない状況にあるためです。

 

ただ、これは技術的な革命ではなく、過去にはTSMCがA12 BionicやA13 BionicをDUV露光装置を使用して製造・量産したことがあるので、SMICの量産成功によって制裁がまったく効いていないということには繋がりません。

 

しかし、さらに先の最先端プロセスに製造・量産に成功するにはEUV露光装置がほぼ必要不可欠で、TSMCは同じ7nmプロセスですがKirin 990 5GにはEUV露光装置を使用した最先端の製造技術を投入しました。

 

SMICはN+2の歩留まりを公表していませんが、野村證券のアナリストによると50%程度とされています。安定した量産には80%以上の歩留まりが必要なのでSMICの50%は決して高くなく低いですが、それなりの量産ができる状態ではあります。

 

ただ、もっとひどい歩留まりを予想しているところがあり、それはアメリカ政府が運営している国営放送のVOA (Voice of America)です。同メディアによると、14nmプロセスの歩留まりは95%以上としていますが、7nmプロセスは15%としています。

 

どの歩留まりが本当なのかわからない状況にありますが、少なくともSMICは安定した量産ができていないようで、Huaweiは不確かな量産によって最終的な製品の販売数に制限を受けているとされています。その数は100万台以下とされ、Mate 60シリーズの人気を考えると明らかに少ないです。

 

 

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