UNISOC T616を初搭載したrealme C35(RMX3511)が発表・販売が開始されたのでAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が明らかになりました。今回、Motorola/Lenovo専用のUNISOC T700や、様々な製品が搭載しているUNISOC T618、UNISOC T610、UNISOC T610と比較します。
今回の比較の注意点は、AnTuTu Benchmark v9のGPU性能がRAM 6GB未満の製品やVulkan API非対応のSoCを搭載した製品で計測した際に算出されるGPU Lite性能である点です。そのため、通常のGPU性能とは比較できないので気をつけてください。
UNISOC T616の主な仕様は、TSMC 12FFCプロセス技術、CPUは2xCortex-A75 1.95GHz+6xCortex-A55 1.82GHz、GPUはMali-G57 MP1 @750MHz、RAM規格はLPDDR4X(1866MHz)、内蔵ストレージ規格は UFS 2.1、4G LTE(Cat.7/13)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0に対応しています。
UNISOC T616を搭載したrealme C35のAnTuTu Benchmark v9の性能は、CPU性能が70,544点、GPU Lite性能が25,239点、MEM性能は64,984点、UX性能は58,029点で総合性能は218,796点となりました。MEM性能が他と比較して高いのは4+128GBを採用したためです。
CPU性能は70,544点で、2.0GHz+2.0GHzのT618よりも低く、1.82GHz+1.82GHzのT700とT610よりも高く算出され、仕様に則した性能が発揮されました。採用しているCPUが同じなので、動作周波数だけを見て性能の優劣が判断しやすく、その通りに名称に使用された数字が大きくなったり小さくなったりしているのでわかりやすいです。
GPU Lite性能は25,239点で、T610よりも低く算出されているのでCPU性能とは異なってややこしくなっています。この結果になった理由はMali-G52からMali-G57へ刷新されましたが、MP2からMP1へ削減されたためです。基本的には数の多いほうが高い性能が発揮されます。
UNISOC T616のGeekbench 5での性能は、シングルコア性能は369点、マルチコア性能は1,397点となりました。すべての製品がCortex-A75+Cortex-A55を採用しているので違いがわかりやすいです。
シングルコア性能に着目すると2.0GHzのT618が優位で、1.95GHzのT616は中間の性能、1.82GHzを採用しているT700とT610がやや下の性能、1.61GHzのT606がこの中では最下位の性能を発揮しました。
マルチコア性能は2.0GHz+2.0GHzのT618、1.95GHz+1.82GHzのT616、1.82GHz+1.82GHzのT700とT610、1.61GHz+1.61GHzのT606の順番になりました。すべての製品でA55が6基採用されているので、動作周波数が高いほうが良い数値が出ます。
製品の命名規則は専用製品を除くとCPUの性能を基準として名付けている可能性が高いです。今回、T700からT606まで比較を行いましたが、Geekbench 5のシングルコア性能とマルチコア性能を見ると、T618が1番性能が優れ、T606が劣る結果となりましたので間違いないと考えています。