5,000円程度で購入できる有線型イヤホンの「TANCHJIM OLA」を購入したので、簡単に感想とレビューを記します。
箱は浅野てんき(英:ASANO TANCH/中:浅野天琪)がTANCHJIM OLAを装着している絵が描かれていて、この絵が購入理由のひとつでもあります。
今回の製品を購入するまではSHUREのSE215 Special Editionを発売日から使用し続けてきたので、いわば無知識の人間が何を考慮して購入していいのかわからなくなった結果、低価格とかわいい浅野てんきの絵の2つで購入に至りました。今はBluetoothが幅を利かせていますし、有線はそこそこ良い音楽が聞けたら嬉しい程度の認識です。
ちなみに「TANCHJIM」の読み方はロゴの商標出願の際には「タンチジム」と「タンジジム」の2つが確認できますが、箱の表面には「TANCHJIM タンジジム」と記載されているので、今後は日本市場では「タンジジム」の読み方で製品展開を行うと思います。
そして、TANCHJIM OLAは「TANCHJIM OLA」と「TANCHJIM OLA iS」の2種類がありますが、後者はマイク有りを意味しているだけなので、無印とiSで音質が変わる心配は必要ありません。ちなみに今回のは「TANCHJIM OLA iS」です。
製品名 | TANCHJIM OLA |
ドライバーユニット | 第3世代DMT10mmダイナミックドライバーx1 |
振動板素材 | 高分子グラフェン震膜 |
THD | <0.3% @1KHz 94dB SPL |
インピーダンス | 16 Ω±10% @1KHz |
感度 | 126dB/Vrms @1KHz |
再生周波数帯域 | 7-45KHz |
ケーブル | 1.25M 3.5-0.78PIN 金メッキ無磁感銅 |
ケーブル素材 | Litz OCC銀メッキ+Litz OFC Coaxial structure |
仕様は箱の裏側に日本語で記されており、書かれていた内容を上に記載しています。
内容物は上の通りで、過不足なく揃っているため、購入すればすぐに使用できます。
イヤーチップは6種。後述する点で装着が難しいので、「私の耳には少し大きいかな」と思うものを最初に装着すると良いでしょう。
本体は右耳にTANCHJIM、左耳にOLAと描かれています(厳密に表現すると掘られている)。前述の「装着が難しい」で初めて名称を知りましたが、ステムと呼ばれる部分が長く・太く設計されているので、初心者の私にとってはイヤーピースの装着が使用する前の最大の難関でした。
重量は片耳3gで、驚くほど軽いです。ケーブルは銀色で美しいです。
イヤホンを評価する際は「音の鳴らし方」が最重要で、基本的には普通の環境での視聴が求められるため、今回はROG PhoneとYouTubeで検証してみました。
以前使用していた製品から価格が半分程度に落ちるので聞き心地は悪くなるだろうと考えていましたが、残念ながらそれは全く感じず、杞憂に終わりました。ただ、同じ曲を3回ずつ聞いて比較したところ、TANCHJIM OLAは低音の物足りなさ、音の広がりに物足りなさを覚えました。特にオーケストラなどの深みを感じる必要のある音楽の場合は違いが顕著で、TANCHJIM OLAはすべての音を大きく鳴らしているだけなので、良い意味と悪い意味を含めて表現すると聴き応えはありますが、しっとりとするのは向いていません。
そのため、高価な製品を有していて、TANCHJIM OLAに移行するのではなく場合によって使い分ける想定をしているならばおすすめできません。この製品を単体としてみると素晴らしいので、乗り換え先を探している人にはおすすめでしょう。
そして、装着感は非常に軽いので申し分がありませんが、耳珠が少し外向けに出ている人は長時間使用すると製品と触れてしまう部分なので、痛みが出てくる可能性があります。ただ、これを回避する方法があり、ケーブルを地面や床に対して平行ではなく、斜め上の方向に移動させると長時間使用しても問題ありません。
SHUREのSE215 Special Editionと比較すると物足りない部分はありますが、戦っている価格帯が異なるのでTANCHJIM OLAが劣るのは当然です。そのため、私の比較環境がおかしいだけで、製品を単体としてみると非常に優れたものだと感じます。
今はBluetoothが幅を利かせているのでわざわざ有線を買う人は少ないと思いますが、有線が必要だと感じた場合はTANCHJIM OLAを選択のひとつに加えるといいと思います。現在の価格は5,000円程度で決して高いものではないため、すこし良い音楽を聞きたい、何を買えばいいのかわからないといった方におすすめです。