ベンチマークアプリを提供しているAntutuがQualcomm製プラットフォームのSnapdragon 835とAppleのApple A10 Fusionを比較した記事を掲載しました。
計測に利用したスマートフォンはXiaomi Mi 6、iPhone 7 Plusの2端末です。
使用したスコアは最高点ではなく、全データでの平均値を取っています。
あくまでもどれほど進化したかを追求している記事で、どちらが確実に優れているとは言い切れません。
基本性能
大きな違いは製造プロセス、CPUのコア数ですね。
基本的に製造プロセスの数値は小さいほうがよく、コア数ではSnapdragon 821では4コアでしたが、Snapdragon 835は8コアに増えています。
総合性能
総合性能というのはAntutuベンチマークで計測される3D、UX、CPU、RAMを合算したスコアです。
Snapdragon 835が約17万点、Apple A10 Fusionは18万点ですので、約1万点の差があります。
ただ、Snapdragon 835の最高値は18万点を超えていますので、Xiaomi Mi 6のスコアに安定感がないという見方もできます。
シングルコア
シングルコア性能ではApple A10 Fusionが約2倍の差をつけて優位に立ちました。
Snapdragon 835は一つ前のモデルのSnapdragon 821よりも数値が低く、スコアは約13,000点ですので、こちらでもApple A10 Fusionよりも数値が低いです。
マルチコア
マルチコア性能では1,000点程Snapdragon 835が優位に立ちました。
これは10nmの製造プロセス、8コアという点が大きく関わっています。
GPU性能
Antutuベンチマークにおいてとても大事な部分で、この数値がゲームをする際に快適に動いてくれるかの指標となります。
Snapdragon 835のAdreno 540が約1万点の差をつけて優位に立ちました。
スコアによるゲームの快適度はSnapdragon 835が良いということになります。
総括
一進一退の攻防となり、一概にどちらが優れているということは出来ず、どちらも最上位モデルとしてふさわしいスコアを誇っています。
ゲームの快適度ではSnapdragon 835が優位に立っていますが、スマートフォンの規格が統一されていないAndroidは最適化が難しく、Apple社による固定された規格のiPhoneの方が調整がしやすいので、体感では大きく異なると思います。
「Snapdragon 835はApple A10 Fusionの“スコア”を大きく引き離す」と話題でしたが、蓋を開けてみるとApple A10 Fusionの圧勝ということになりました。
QualcommはSnapdragon 845(仮称)を開発中、AppleはA11を開発中という噂があり、まだまだSoC(プラットフォーム)の進化は止まらないですね。
最初に20万点を超えるのはどの企業なのか、目を離せないですね。
Snapdragon 835を搭載したXiaomi Mi 6とSnapdragon 821を搭載したXiaomi Mi 5s Plusを比較した記事がありますので、是非ご覧ください。
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