アメリカのQualcommは2024年Q4 (10月-12月)にSnapdragon Summit 2024を開催し、新しいSnapdragonを発表する予定ですが、昨年からさまざまな懸念点が続々と伝えられています。そんな中、Snapdragon 8 Gen 4 QRD (Qualcomm Reference Design)を所有する人が中国のSNSで面白い投稿をしたことで話題になっています。
中国の@微笑仮装的很好氏は、SNSでSnapdragon 8 Gen 4 QRDを撮影した画像とともに「メーカーのデタラメを決して信じてはいけません。すべては、なにかと引き換えによって得られたものではなく、最終製品のユーザー体験の最適化が大事です。」と投稿しました。この「デタラメ」はフラッグシップ級の新製品が発表されるたびに公開されるAnTuTuのスコアのことを表現していると考えています。
さまざまなメーカーが新製品を発表するたびに公開される「性能」は実利用に則していない環境でのスコア (通称: ラボスコア)で、例えば220万点を発揮すると吹聴されても実際のところは190万点程度であることが多いです。もちろん、220万点は実際に発揮されている点数なので信じるに値しますが、やはり大事なのは日常的に利用するものなので普段の使用にどうなのかということになります。
新製品となるSnapdragon 8 Gen 4はQualcommが買収したNUVIAの開発したArmベースのOryon (オライオン)コアを採用し、ArmのCortex-XやCortex-Aを使用しません。このOryonが「新しいもの」ということで実力が未知数でそれを不安に思う人が多く、不安を煽るようなリーク情報と称した投稿が目立ちます。おそらくはXiaomiやOnePlusなどの性能に重きをおいているメーカーはその不安を払拭すべく、それを搭載した製品を発表する際にさまざまな「いいこと」を喧伝すると思います。
そういうことを予想してか@微笑仮装的很好氏は「いいこと」を鵜呑みにするのではなく、Snapdragon 8 Gen 4を搭載した製品が実際にどのように動作するのかを正しく見極めて購入してほしいと訴えていると私は考えています。それはあなたの日常に華やかさが出るのかに関わります。
ちなみに、Snapdragon 8 Gen 4は昨年の製品のSnapdragon 8 Gen 3よりもはるかに高価になる見通しで、当然それを搭載した製品も昨年の製品と比較してさらに高価になるでしょう。あなたのほしい製品が「本当にほしい製品」なのかを自分でよく考えて理解する能力が必要な世の中です。安易に騙されないように注意してください。