Snapdragon 4 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が判明

Snapdragon 4 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が判明

vivoのiQOO Z6 Lite 5Gが初搭載したSnapdragon 4 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が判明したので、旧世代の「Snapdragon 4」と比較します。

 

比較対象はSnapdragon 480 5G、Snapdragon 460、Snapdragon 439の3製品ですが、RAM容量が6GB以上のSnapdragon 439を搭載した製品がありませんので、AnTuTu Benchmark v9における比較では除外しています。

 

Snapdragon 4 Gen 1は「Snapdragon 4」において初めて「Gen 1」が付与されており、新しい時代を担う製品となっています。

 

新しい命名規則が採用された製品なので今後の製品の名称について解説すると、性能向上版が発表された場合はSnapdragon 4+ Gen 1、後継製品はSnapdragon 4 Gen 2となります。

 

Snapdragon 4 Gen 1の主な仕様は、製造プロセスがTSMC 6nm(N6)、CPUがKryoで2.02GHzのCortex-A78が2基、1.80GHzのCortex-A55が6基の2+6構成、GPUがAdreno 619でクロック周波数は不明、RAM規格はLPDDR4Xで2133MHz、5G通信はSub-6GHz帯に対応します。

 

CPUはCortex-A76からCortex-A78へ2世代向上し、クロック周波数はほぼ同じに設定されています。QualcommはSnapdragon 4 Gen 1を発表した際、1世代前の製品と比較して15%も性能向上に成功したと案内しています。

 

GPUはAdreno 619を引き続き採用しており、クロック周波数は不明です。具体的な性能向上幅は後述しますが、650MHzに設定されているSnapdragon 480 5Gよりも高い性能を発揮しているので、少なくとも650MHzよりも高い数値になっているのは確定です。

 

5G通信はSub-6GHz帯のみ対応。理論上はmmWave(ミリ波)に対応していますが、Qualcommが「対応している」とも「対応していない」とも記載していないので、現状は非対応として扱っています。

 

製造プロセスはTSMCの6nmに基づくN6で製造されており、製造する工場の変更と微細化に成功しています。上位製品のSnapdragon 695 5Gと仕様が似ているので、いくつか開発資源を利用していると思います。

 

Snapdragon 4 Gen 1のAnTuTu Benchmark v9の性能は、CPU性能が116,498点、GPU性能が92,457点、MEM性能が68,277点、UX性能が110,321点で、総合性能は387,553点となりました。

 

CPU性能は、Snapdragon 480 5Gが97,929点なので、約19%の性能向上に成功しました。このような成長を生み出したのは、Cortex-A76からCortex-A78へ更新したことが関係しています。

 

GPU性能は、Snapdragon 480 5Gが86,389点なので、約7%の性能向上に成功しました。Qualcommの発表では10%ですが、今回は約7%の性能向上に落ち着きました。

 

総合性能は339,084点から387,553点へ約14%の性能向上に成功しました。エントリー製品が搭載する「Snapdragon 4」で40万点に迫る性能を発揮しており、性能の底上げが更に進んだと感じます。

 

Geekbench 5におけるSnapdragon 4 Gen 1の性能は、シングルコア性能が628点、マルチコア性能が1,857点となりました。

 

シングルコア性能は、Snapdragon 480 5Gが508点なので、約24%の性能向上に成功しました。このような成長を生み出したのは、採用しているCPUをCortex-A76から2世代先のCortex-A78へ更新したことが要因です。

 

マルチコア性能は、Snapdragon 480 5Gが1,643点なので、約13%の性能向上に成功しました。この成長はCortex-A76からCortex-A78への変更も要因ですが、省電力性に優れたCortex-A55が依然として多い状態なので、製造プロセスの変更によって電力効率が大きく向上したことが主たる要因だと考えています。

 

日本市場ではSnapdragon 480 5Gを搭載した製品が多く発表・販売されたので、Snapdragon 4 Gen 1を搭載した製品も多く発表される見通しです。その際、Snapdragon 480 5Gとの性能差が気になると思ったので、今回の記事を作成しました。

 

CPU性能に関してはCortex-A76からCortex-A78に更新されたので、使用感はとても良いものに変わると思います。GPUに関してはAdreno 619で同じなので期待するほどの性能向上はありませんが、製造プロセスの微細化によって電力効率が向上して継続して安定した性能を発揮することが可能になるので、高負荷なゲームでは厳しいものはあるかもしれませんが、普遍的なゲームでは「普通に遊ぶ」ことはできるようになると思います。

 

使用感に結びつくCPU性能とGPU性能が向上したので、Snapdragon 480 5Gを搭載した製品からSnapdragon 4 Gen 1を搭載した製品に変更するのは問題ないでしょう。また、製造プロセスの向上によってバッテリーの持ちも向上すると思うので、よりよい体験が提供されていると思います。