サムスン電子のファウンドリ事業部は、台湾のTSMCと競争中の4nmプロセスを始め、全体的なチップ検証プロセスの信頼性を高めるため、アメリカの半導体設計・検証ソリューション企業のSilicon Frontlineと協力したことを韓国の朝鮮日報が独自に得たニュースとして報じました。
同社のファウンドリ事業部は、今年に本格的に導入した4nmプロセスで歩留まりと性能の確保するのに困難を極め、大きな顧客のQualcommを競合他社に引き渡す事態に陥りました。同社はファウンドリ事業部の未来に力を入れており、持続的に協力会社とのエコシステムを強化し、ファウンドリ市場の主導権を強化するのに総力を傾ける方針とされています。
18日、半導体業界によると、サムスン電子のファウンドリ事業部は、先端プロセスを始めとするファウンドリ生産の全体的な歩留まりの問題を点検、チップの性能改善のためにアメリカのSilicon Frontlineと協力関係を結ぶことにしたようです。
今回、サムスン電子と協力するアメリカの企業は、チップの適格性評価を始めとする静電気(ESD)防止技術などを提供する企業で、半導体生産プロセス全般に対する問題点を分析し、これに適したソリューションを提供することに特化しているようです。静電気は半導体製品の重要な不良要因で、製造工程中に装置、金属などが摩擦して発生する静電気を防ぐ防止技術は歩留まり確保にも少なくない影響を及ぼします。
サムスン電子に精通した関係者は「サムスン電子はSilicon Frontlineの技術を長い間評価しており、チップの設計と生産過程で導入してみて満足の行く結果が出た」とし、「微細工程が高度化するほどますます厳しくなっている高難度のチップ生産を前に、検証をさらに強化する意味がある」と話したようです。
半導体業界の関係者は「サムスン電子のファウンドリ事業部は、すでに5nmプロセスの初期から歩留まりの問題が発生しており、最先端の3nmプロセスの前のプロセスノードの4nmプロセスでも同様の問題が発生したことがわかった」とし、「早い時期に問題を正さなければ競合他社のTSMCを追い越すことができない」と説明しました。
今年は、サムスン電子のファウンドリ事業部は、4nmプロセスで製造したSnapdragon 8 Gen 1とExynos 2200を主力製品としましたが、初期からふたつの製品間の性能格差と最適化などの問題が発生しました。そして、Qualcommは5月に発表したSnapdragon 8+ Gen 1を競合他社のTSMCで生産することを決定し、事実上、サムスン電子のファウンドリ事業部は無能宣告を受けたも同然でした。
11月に発表したSnapdragon 8 Gen 2もTSMCの4nmプロセスで製造され、別の大型顧客のNVIDIAも主力製品の製造をTSMCで決定しており、新製品のGeForce RTX 40シリーズはTSMC 4nmプロセスを採用しています。