サムスン電子が自社開発SoCのExynosを主力製品のGalaxy Sシリーズにもう一度採用したい考えであると明らかにしたと韓国のメディアが報じました。
サムスン電子のシステムLSI事業部常務のクォン・ヒョクマン氏は2023年4月27日に開催した2023年Q1(1月-3月)の実績発表後のカンファレンスコールで「(Exynosの)Galaxyシリーズのフラッグシップでの再搭載を検討中」と強調したようです。
同氏は「(サムスン電子の)MX事業部は当社システム半導体の主要取引線で、Galaxyシリーズのすべてのセグメントに適用可能な製品ラインナップを備え、事業展開を目指している」と述べ、引き続きフラグシップ向けのExynosの展開を考えていることを公にしました。
今年のGalaxy SシリーズとなるGalaxy S23シリーズは、すべての市場でQualcommのフラグシップ向けSoCのSnapdragon 8 Gen 2 for Galaxyを搭載し、搭載予定だったExynos 2300は最終的に量産を中止する決断に至りました。そうした中、来年のGalaxy S24シリーズではExynos 2400を性能の改善とコストの削減を目的に搭載する動きがあると韓国メディアを中心に報じられており、すべての市場でSnapdragonを採用するのは続かない可能性があるとされています。
クォン常務はこの発言とともにExynosの受注戦略について「モバイル市場は成長傾向が鈍化しており、コントラストが必要だ」とし、「短期戦略でモバイルSoCの競争力の強化はもちろん、自動車向けSoCなど非モバイル分野でも事業を拡大している」と明らかにしました。
Galaxy S24シリーズでのExynos 2400の採用に関しては噂がいろいろと流れており、標準モデルのGalaxy S24のみが採用するといった噂や、Galaxy S24 Ultraを含む全てのモデルで採用するといった噂があります。
性能に関しては現時点のカタログスペックではSnapdragon 8 Gen 3に劣らないとされていますが、最大の敵となるサムスンファウンドリの製造能力によって大きく性能が変更される可能性があり、まだまだ今後の情報に注目が必要です。