realme GT Master Editon(Russian Version)をBanggoodに提供してもらい、1週間ほど使用したので簡単にレビューします。
提供品のrealme GT Master Editionはロシア市場向け(Russian Version)なのでインド市場向けやヨーロッパ市場向けとプリインストールアプリが異なっていますが、製品の仕様は変わりませんのでどなたでも読めるようになっています。
本製品は前述の通りBanggoodの提供品ですが、金銭の授受や内容の査読・修正などの干渉は行われていませんので安心してご覧ください。
realme GT Master Editionの仕様は上の通りで、SoCはSnapdragon 778G 5Gを搭載しています。realmeはGT、Q、V、X、C、数字の6シリーズを展開し、本製品には“GT”が冠されているので主力製品のひとつとして位置します(narzoは別製品の位置づけ)。
カラー展開はBanggoodの表記を採用するとVoyager Grey、Daybreak Blue、Cosmos Blackの3色で、その中のVoyager Greyは日本のプロダクトデザイナーの深澤直人(Naoto Fukasawa)氏のサインが本体に描かれています。
箱は昨今の環境への配慮によってサイズの縮小化が図られていますが、realme GT Master Editionはそれとは異なって大きいです。ただ、その箱の大きさはマイナスの印象ではなく箱を開封する楽しみが出てきましたので、“特別感”の演出に成功していると思います。
内容物はrealme GT Master Edition本体、65W SuperDart Charge対応充電器、USB Standard-A to USB Type-Cケーブル、TPUケース、SIMピン、クイックスタートガイド、重要な製品情報(保証書含む)の7つ。
パンチホールデザインを採用した製品で、左上に配置されています。
今回提供のrealme GT Master EditionはDaybreak Blueで、光の当たり方によって青色が強く出たり珊瑚色が強く出たりします。背面はサラサラとした素材を採用しています。
上部、右部、左部、下部は上の写真の通りで、イヤホンジャックは下部、SIMトレイは左部に配置されています。
SIMはDual-nanoSIM構成を採用し、MicroSDは非対応です。
カメラは左上に配置されていますが、出っ張りがあまり無いので平面な場所に置いて操作してもガタガタ鳴りませんでした。
重量は176gで、2021年では非常に軽い部類に入ります。実際に持ってみても軽く、長く使っても手や腕が疲れませんでした。
UIはAndroid 11ベースのrealme UI 2.0を搭載し、すべての操作において「親切だなぁ」と思いました。ただ、この親切はスマートフォンを初めて触る方にとってはうれしいと思いますが、黎明期から触れ続けている私にとっては“うざい”と感じてしまいました。全ての人が黎明期から触れているわけではないのでこのぐらいの親切さは大事なのかなと思います。
ロック画面のセキュリティ機能は指紋認証を顔認証に対応し、指紋認証は画面内で光学式を採用しています。
電源ボタンを長押しすると最初はGoogle アシスタントを起動するか否かを聞かれました。オフに設定し再び長押しすると、白の大きな丸を上へスワイプすると再起動、下へスワイプすると電源オフ、画面をロックをタップすると文字通りロック画面へ遷移するメニューが表示されました。
この部分で不具合なのか意図して設定しているのかわかりませんが、画面をロックをタップするとロック画面へ遷移しますが、解除方法が指紋認証や顔認証を設定した際に基本の認証として設定した数字やパターンでの解除に限られるのは何故なのかなと感じました。行動自体は電源ボタンを押したのと変わらないので不思議です。
写真をいくつか撮影しました(OS Ver. RMX3363_11_A.08/Camera Ver. 3.210.63_2bd7fa3_211103/AIシーン強化 ON)。見たものを表現するというよりは色の濃淡を強調してきれいな写真に見せるのが得意なのかなと感じました。昨今のSNSでは“映え”が日本のみならず世界的に主流なので、多くの人々が求めているものを提供することが出来ています。
realme GT Master Editionは「お使いの携帯電話のパフォーマンスは大幅に向上しますが、消費電力が増加します。」と謳う“GT モード”を備えていますので、AnTuTu Benchmark v9、Geekbench 5、RaptorMark、ETH AI-Benchmark v4を通常とGT モードの双方で計測してみました。結果を見ると内蔵ストレージの書き込みの速度を増加させているだけで、その旨を普通に説明した方がわかりやすいのにと思いました。
充電は65W SuperDart Charge(33分で満充電)に対応していますので、汎用品としてBaseus GaN Mini Quick Charge US(最大65W)と100W対応充電ケーブル(C to C)、付属した専用の充電器と充電ケーブル(A to C)を利用して10%から充電してみると、急速充電は付属品のみ対応し完全な独自規格となっています。
Pros ・美しいディスプレイ ・画面内指紋認証・顔認証対応 ・安定した性能・優れた散熱と放熱 ・親切なrealme UI 2.0 Cons ・モノラルスピーカー ・急速充電は付属品のみ ・謎の存在「GT モード」
総合的に見ると上手にまとまっている製品だと感じました。TSMC N6プロセス技術で製造されたSnapdragon 778G 5G、Samsung製の120Hz Super AMOLEDディスプレイ、親切なrealme UI 2.0など、スマートフォンを「毎日使う携帯電話」と正しく理解して開発を行っていると思います。
ただ、低価格製品故の“削減”もいくつかあり、この点に関しては旗艦製品ではないので受け入れる必要がありますが、ステレオスピーカーであってほしかったと感じます。また、急速充電は完全な独自規格で汎用品で補えないのは良くないと思います。
不満点を書いてしまいましたが、価格を考慮するとお得な製品だと思います。提供元のBanggoodでは記事執筆時の2021年12月20日ではVoyager GreyとDaybreak Blueが36,905円、Cosmos Blackが46,161円で販売されています。詳細の確認、購入は以下のリンクをクリック・タップすると出来ます。