Snapdragonを開発・提供しているQualcommは、携帯電話市場の回復が期待通りではないとして、在庫整理のためにSoCの供給価格を下げることにしたと台湾メディアの経済日報が報じました。
経済日報によると、携帯電話市場の回復は予想通りではなく、業界では顧客 (この場合は企業)の購買意欲を刺激し在庫処分を進めるためにQualcommが最近、ミドルレンジからエントリー向けの製品のSoCの価格を値下げすると明らかにしたようです。
値下げ幅は同メディアによると最大10%から20%と高く、Qualcommによるこの値下げは2023年Q4 (10月-12月)にも延長されると予想され、Dimensityを開発・提供するMediaTekは戦いに備える必要があるとしています。
通常、Qualcommは昔の製品は1年以上経ってから値下げを始めるようですが、今回の値下げは従来とは異なり、新SoCの発表から半年も経たないうちに値下げを開始したようです。この理由として業界は、新製品が近い将来に登場することを挙げていますが、大きな理由は市場の低迷が少なくとも2023年末まで続くことを予想しているからとしています。
一方で、MediaTekがQualcommの最大20%の値下げに影響するかという点に対し、業界ではあまり大きな影響はないとしています。というのも、同社が2023年Q2 (4月-6月)以降に発表したSoCの多くはミドルハイ向けが多いためとしています。実際、同社はやや高性能な製品のリネーム戦略を繰り返しており、目立った新製品は発表していません。