AnTuTuベンチマークアプリを提供しているAnTuTuがQualcomm製プラットフォームのSnapdragon 835とSnapdragon 821を比較した記事を掲載しました。計測に使用したスマートフォンはSnapdragon 835がXiaomi Mi 6、Snapdragon 821がXiaomi Mi 5s Plusなので同一メーカーで比較をしています。
使用したスコアは最高点ではなく平均点となっています。
基本性能
製造プロセスが14nm FinFETから10nm FinFETへ微細化し、CPUはクアッドコア構成からオクタコア構成へ、CPUは自社開発からARM Cortexをセミカスタムしたものに変更、GPUは1世代進化、RAM規格はLPDDR4からLPDDR4Xへ、LTEカテゴリーのダウンリンクがCat.16に進化しています。
製造プロセスの微細化は高性能化や省電力性に期待ができるので、基本的に小さい方が性能が高くなる傾向にあります。
Snapdragon 835の開発・製造にはSAMSUNG Exynosプロセッサーを開発しているSAMSUNGが関わっています。
総合性能
総合性能ではSnapdragon 835が168,811点、Snapdragon 821が150,260点で18,511点の成長に成功しました。製造プロセスの微細化、CPUの進化とオクタコア構成への変更、GPUの進化が関わってると考えています。
Snapdragon 835の性能自体は18万点を超えるときもあるみたいですが、AnTuTuが算出した平均点では12,000点程低い168,881点となっています。
シングルコア
周波数はSnapdragon 835が2.45GHzでSnapdragon 821が2.4GHzとなっています。Snapdragon 835が9,360点、Snapdragon 821が13,491点で残念ながら従来機を上回ることが出来ませんでした。Snapdragon 835オクタコア構成という事で4コア+4コアでバランスの良い性能を発揮するように開発されていますが、Snapdragon 821はクアッドコアで2コア+2コアの僅かなコア数で高性能なパフォーマンスを発揮するために1コアあたりの性能を上げたのが、今回Snapdragon 821がSnapdragon 835を上回った要因だと考えています。
マルチコア
マルチコア性能ではオクタコア構成へ変更されたことが大きな要因となってSnapdragon 821から1,289点の差をつけることに成功しました。
GPU性能
GPU性能はゲームをする人にとっては非常に大事な数値で、この数値だけを見てスマートフォンを選んでもいいというレベルに達しています。
Snapdragon 835が70,623点、Snapdragon 821が58,141点なので12,482点の差をつけています。Snapdragon 821でも十分に快適なゲームプレイを楽しむことが出来ますが、Snapdragon 835搭載機は更に快適にゲームプレイが行なえます。
総括
Snapdragon 835は製造プロセスが10nm FinFETへ微細化され、CPUとGPU共にSnapdragon 821から成長が感じられるデータとなっています。シングルコア性能はオクタコア構成への変更によって数値を伸ばすことは出来ませんでしたが、マルチコア性能やGPU性能ではSnapdragon 821としっかりさが生まれていますので成長が伺えます。
SAMSUNG Exynos 8895、MediaTek Helio X30、開発中が噂されているHiSilicon kirin 970はどこまでQualcomm Snapdragon 835と戦えることが出来るでしょうか。
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