2020年1月11日から1月14日(日本時間)にて開催されているCES 2021にて、Qualcommは第2世代の超音波指紋認証システムのQualcomm 3D Sonic Sensor Gen 2を発表しました。
Qualcommの超音波を利用した指紋認証は、多くのスマートフォンが搭載している光学式の指紋認証とは全く異なる技術を用いて行われています。Qualcommは2018年12月に第1世代のQualcomm 3D Sonic Sensorを発表し、この技術を搭載した代表的な製品として2019年に発表されたSamsung Galaxy S10/Note10シリーズ、2020年に発表されたGalaxy S20/Note20シリーズが搭載しており、この他の画面内指紋認証機能を有した製品はほぼ光学式の指紋認証機能を有しています。
Qualcomm 3D Sonic Sensor Gen 2は第1世代と比較してセンサーの領域を77%も拡大しており、具体的な数値では第1世代では4x9mmの36mm²でしたが第2世代は8x8mmの64mm²に拡大し、1.7倍もの生体認証データの取得が可能になりました。センサー領域の拡大と、新しいより高速な処理によって第1世代よりも50%高速になり、解除速度の遅さが不満点として叫ばれていましたが、これによってより速くデバイスのロックを解除することが出来るようになりました。また、センサーの厚みは第1世代と変わらない0.2mmを実現し、レンズを利用し指紋認証を行う光学式と比較して、スマートフォンやタブレットの内部を有効的に活用することが出来るようになります。
Qualcommは今回発表したQualcomm 3D Sonic Sensor Gen 2を搭載した初の商用製品は2021年初頭にリリースされると予想しています。