Meizuは2023年3月30日にLync & Coと共同で新製品発表会を開催し、新製品としてMeizu 20 (魅族 20)を発表しました。昨年の2021年は買収などの動きがあってMeizu 19シリーズが発表されなかったため、2年ぶりの新製品となります。
Meizu 20の「20」はMeizuが企業として創立してから20周年を意味し、前述したMeizu 19は昨年のことなので創立19周年の製品となります。この法則を覚えていると、来年の2024年に発表される製品がMeizu 21になると理解できます。
Meizu 20は中国BOE製のOLEDディスプレイを搭載し、主なスペックは、ディスプレイサイズが6.55インチ、リフレッシュレートが144Hz、タッチサンプリングレートが480Hz、解像度がFHD+(2400x1080)となっています。「旗艦」を位置づける製品でサムスン電子のディスプレイを採用しないのは珍しく、良くも悪くも買収が関係しているのではないかと考えています。
SoCは最大3.19GHzで動作するCortex-X3を採用したSnapdragon 8 Gen 2を搭載し、RAMはLPDDR5X規格の12GB、内蔵ストレージはUFS 3.1規格の128GBとUFS 4.0規格の256GBと512GBを採用しています。512GBモデルを用意するのは初めてのことですが、昨今のさまざまなファイルは肥大化している傾向にあるため、市場のニーズを汲み取れていると感じます。
メインカメラはメインと広角の5000万画素、超広角とマクロの1600万画素、サブとズームの500万画素で構成されており、メインの5000万画素のイメージセンサーはサムスン電子のISOCELL GN5と明らかにされ、光学手ブレ補正のSMA OISも搭載しているので、ソフトウェアでの調整が肝ですが優れた写真や動画の撮影ができると思います。そして、前面のカメラは3200万画素です。
指紋認証は超音波式のUltrasonic mTouch 2.0を採用し、0.075秒で認証・ロック解除が出来るとしています。従来製品のMeizu 18sが0.1秒だったため更に早くなっており、日常生活での不満のひとつともなるロック解除が早くなるのは素晴らしいです。
バッテリー容量は4700mAhで、充電規格はQuick Charge 4+、USP PD 3.0 PPS、Super mChargeに対応しています。Super mChargeでは最大67Wでの充電が可能で、45分で満充電が出来るとしています。ちなみに、USBを利用したデータ転送速度の規格はUSB 2.0です。
この他の特徴として防塵・防水の規格はIP54で、これはCCIS IP54の防塵・防水試験を通過したことを意味していると発表しています。Meizuは防塵・防水性能は永久的なものではなく、日常的な摩耗により保護性能が低下する場合があるとしています。IP規格に対応した製品はホールレスのMeizu zero以来で、この企画に対応すると製品をどの程度使用してもいいのかわかるようになるため、喜ぶ人が多いと思います。
通信は5G通信に対応し、n1/n3/n5/n8/n28A/n28/n41/n77/n78が利用できます。この対応バンドを見ると分かる通り、Sub-6GHz帯のみに対応しており、mmWaveには非対応です。競合他社製品のXiaomi 13 ProやOPPO Find X6 Proも非対応で、現時点で中国ではmmWaveが商用化していないのでまったく問題ありません。この他、Wi-Fi 7とBluetooth 5.3にも対応しています。
カラー展開は、グレー系統の先鋒灰、グリーン系統の定勝青、ピンク系統の熱愛粉、イエロー系統の悦動黄の4色で、今までの展開を考えるとややカジュアルなカラーを採用しています。Meizu 20は標準的な旗艦という位置づけの製品なので、多くの人々が気に入るカラー展開になっています。
価格は2999元からで、12GB+128GBが2999元(約58,000円)、12GB+256GBが3399元(約66,000円)、12GB+512GBが3799元(約74,000円)で、4000元(約77,500円)を超えない価格設定となりました。標準版の12GB+128GBの内蔵ストレージ規格がUFS 3.1なので注意が必要ですが、Snapdragon 8 Gen 2を搭載した製品としては競合他社のnubia Z50に並んで最安値です。
予約受付はMeizu 20が発表された直後に開始し、販売は4月3日10:00(CST)となっています。現時点では中国国内向けの製品として発表されており、国際的に展開するかについては不明です。ただ、現時点では販売する予定がないとの噂がありますので、どうしても欲しい方は努力する必要があります。