MediaTek CEOの蔡力行(Cai Lixing)氏は台湾台北市で2020年12月8日から12月10日まで開催している2020 IEEE GLOBECOMに参加し、そのカンファレンスに集まった記者団に対し次期Dimensity SoCの発表時期を明言したと台湾メディアの経済日報が報じました。
蔡力行(Cai Lixing)氏は2021年Q1(1月-3月)に旗艦級のDimensity SoCの発表を明言し、具体的には中国の新年(春節)を迎える2月12日よりも前に発表することを明らかにしました。MediaTekは2020年向けの旗艦級製品としてDimensity 1000とDimensity 1000+を発表していますが、Dimensity 1000が発表されたのは2019年11月なので、2021年向けの旗艦級製品の発表は遅れることになります。
また、次期旗艦級Dimensity SoCはTSMCの5nm EUVや6nm EUV製造プロセスを採用すると業界では考えられていますが、TSMCの先進的な5nm EUV製造プロセスのキャパシティは非常に小さく、特にこの製造プロセスはAppleがほぼ全面的に発注しているので利用が難しく、6nm EUV製造プロセスを採用することが考えられています。実際にMediaTekは11月に開催したMediaTek Executive Summit 2020にて6nm EUV製造プロセスを採用した“Premium Platform”の開発を発表しており、5nm EUV製造プロセスを採用した旗艦級製品の発表はかなり後になるでしょう。