MediaTekは10月11日、5G通信に対応した新製品としてDimensity 1080を発表しました。同社はこの新製品はDimensity 920の後継製品と明らかにしています。
名称 | Dimensity 1080 | Dimensity 1050 | Dimensity 920 |
CPU | 2x Cortex-A78
6x Cortex-A55 |
2x Cortex-A78
6x Cortex-A55 |
2x Cortex-A78
6x Cortex-A55 |
動作周波数 | 2.6GHz+2.0GHz | 2.5GHz+2.0GHz | 2.5GHz+2.0GHz |
GPU | Mali-G68 MC4
HyperEngine 3.0 |
Mali-G610 MC3
HyperEngine 5.0 |
Mali-G68 MC4
HyperEngine 3.0 |
動作周波数 | 950MHz | ||
NPU/DSP | MediaTek APU 3.0 | MediaTek APU 550 | |
カメラ | Imagiq ISP
2億画素 |
Imagiq 760 ISP
1億800万画素 or 2x2000万画素 |
Imagiq ISP
1億800万画素 or 2x2000万画素 |
リフレッシュレート | 120Hz(FHD+) | 144Hz(FHD+) | 120Hz(FHD+) |
エンコード/デコード | Endode: 4K@30fps H.264, H.265
Decode: 4K@30fps H.264, H.265, VP-9 |
Encode: 4K@30fps H.264, H.265
Decode: 4K@30fps H.264, H.265, VP-9 |
Encode: 4K@30fps H.264, H.265
Decode: 4K@30fps H.264, H.265, VP-9 |
RAM | LPDDR5(2750MHz)
LPDDR4X(2133MHz) |
LPDDR5(2750MHz)
LPDDR4X(2133MHz) |
LPDDR5(2750MHz)
LPDDR4X(2133MHz) |
ストレージ | UFS 3.1
UFS 2.1 |
UFS 3.1
UFS 2.1 |
UFS 3.1
UFS 2.2 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 |
位置情報 | GPS, BeiDou, GLONASS, Galileo, QZSS, NaviC | GPS, BeiDou, GLONASS, Galileo, QZSS, NavIC | GPS, BeiDou, GLONASS, Galileo, QZSS, NavIC |
通信 | 統合: 5G Modem
Sub-6GHz/- |
統合: 5G Modem
Sub-6GHz/mmWave |
統合: 5G Modem
Sub-6GHz/- |
充電規格 | |||
プロセス技術 | TSMC 6nm(N6) | TSMC 6nm(N6) | TSMC 6nm(N6) |
型番 | MT6877T |
仕様表はDimensity 1050とDimensity 920を採用しており、前者は名称が似ている製品、後者は公式が発表した従来製品です。仕様の比較は基本的にDimensity 920と行います。
Dimensity 1080の主な仕様は、製造プロセスはTSMC 6nm N6、CPUは2.6GHzのCortex-A78を2基、2.0GHzのCortex-A55を6基の2+6構成、GPUはMali-G68 MC4で動作周波数は不明、対応するRAM規格はLPDDR5、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1、5G通信はSub-6GHz帯に対応します。
CPUはbig側はCortex-A78を引き続き採用していますが、動作周波数が2.5GHzから2.6GHzへ上昇しています。ただ、LITTLE側は2.0GHzのCortex-A55で共通なので、劇的な性能の向上はないと考えています。
GPUはMali-G68 MC4を引き続き採用していますが、Dimensity 920が950MHzに設定されているため、もう少し高い動作周波数を設定して差をつけていると思います。
5G通信はSub-6GHz帯のみに対応していますが、Dimensity 1050はmmWave(ミリ波)にも対応していますので、「名称が近い=性能が近い」にはなっておらず、仕様を正しく理解している必要があります。
製造プロセスはTSMC 6nm N6を採用しており、この部分での更新点はありません。ただ、非常に優れた製造プロセスなので、過度な発熱は起こりにくく、安定した性能を継続的に発揮できると思います。
Dimensity 1080を初搭載した製品は2022年の第4四半期(10月-12月)に発表される予定とされていますが、採用する企業は明らかにされていません。ただ、今のところDimensity 1080の仕様を記したページが公開されているのは中国人向けのサイトだけなので、中国市場を主戦場とする企業が中国市場に発表すると考えています。