MediaTekは2020年11月10日に開催したMediaTek Executive Summit 2020にて同社の5G通信に対応したSoCとなるMediaTek Dimensity 5G搭載製品の2020年の出荷台数が4500万台を超えていることを明らかにしました。
「4500万台の出荷台数」と聞いても素晴らしいのか素晴らしくないのかわかりませんが、Strategy Analytics調べによりますと2019年の全ての5G通信対応携帯電話の出荷台数が1870万台となっているため約2.4倍もの出荷に成功していることがわかり、これは大変素晴らしいことです。また、2020年におけるStrategy Analytics調べの5G通信対応携帯電話の出荷台数が2410万台となっているので単純計算して1年で9640万台となるため約半数がMediaTek Dimensity 5G搭載製品という計算になり、2020年の5G通信対応SoCはQualcomm、HiSilicon、Samsung、UNISOCから発表されているので非常に高いシェアとなります。
更に、MediaTekは代表的なMediaTek Dimensity 5G搭載製品を公開し、Dimensity 1000+を搭載したvivo iQOO Z1、Dimensity 1000Lを搭載したOPPO Reno3、Dimensity 1000Cを搭載したLG VELVET 5G、Dimensity 800を搭載した製品としてOPPO A92sとHUAWEI Enjou Z 5GとZTE Axon 11 SE 5G、Dimensity 820を搭載した製品としてRedmi 10X 5GとRedmi 10X Pro 5G、Dimensity 720を搭載した製品としてrealme V5を挙げています。LG VELVET 5Gを除いた8機種は中国市場のみに販売されており、この他にもMediaTek Dimensity 5G搭載した製品がいくつか発表されていますがその多くも中国市場のみで販売されているため、今回明らかにした「4500万台の出荷台数」の9割程度は中国市場で達成されたと考えています。
近日、realmeがMediaTek Dimensity 5G搭載した製品をインド市場で発表すると考えられており、徐々にですがMediaTekが様々な市場で大きなシェアを獲得しようと動いています。今現在日本ではMediaTek Dimensity 5G搭載した製品は発表されていませんが、そう遠くない将来に搭載製品が移動体通信事業者(MNO)から販売される可能性があるでしょう。