MediaTekがDimensity 6080を発表、過去の製品のリネーム品

MediaTekがDimensity 6080を発表、過去の製品のリネーム品

注:当サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

MediaTekは2023年3月21日に新SoCとしてDimensity 6080を発表しました。しかし、現状は過去の製品のリネーム品となっているので、新しい名称が付与された過去の製品を発表したことになります。

 

名称 Dimensity 6080 Dimensity 810
CPU 2x Cortex-A76

6x Cortex-A55

2x Cortex-A76

6x Cortex-A55

動作周波数 2.40GHz+2.00GHz 2.40GHz+2.00GHz
GPU Mali-G57 MC2

(HyperEngine 3.0 Lite)

Mali-G57 MC2

(HyperEngine 2.0)

動作周波数 1068MHz 1068MHz
NPU/DSP - -
カメラ 1億800万画素 or 2x1600万画素 6400万画素 or 2x1600万画素
リフレッシュレート 120Hz(FHD+) 120Hz(FHD+)
エンコード/デコード ? ?
RAM LPDDR4X(2133MHz) LPDDR4X(2133MHz)
ストレージ UFS 2.2 UFS 2.2
Wi-Fi Wi-Fi 5 (11ac) Wi-Fi 5 (11ac)
Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1
位置情報 GPS, BeiDou, Glonass, Galileo, QZSS, NavIC GPS, BeiDou, Glonass, QZSS, NavIC
通信 5G NR: Sub-6GHz

(2.77Gbps/1.25Gbp)

5G NR: Sub-6GHz

(2.77Gbps/1.25Gbps)

充電規格 - -
製造プロセス TSMC 6nm N6 TSMC 6nm N6
型番 MT6833P MT6833P

Dimensity 6080の下にDimensity 6020がありますが、冒頭で紹介した通り今回の製品は過去に発表された製品のリネーム品なので、スペックの比較よりもわかりやすさを優先してリネーム元となったDimensity 810を採用しました。

 

Dimensity 6080の主なスペックは、製造プロセスはTSMC 6nm N6、CPUは2.40GHzで動作するCortex-A76を2基と2.00GHzで動作するCortex-A55を6基の2+6構成、GPUは1068MHzで動作するMali-G57 MC2、RAM規格はLPDDR4X、内蔵ストレージ規格はUFS 2.2、モバイルデータ通信は5Gに対応しSub-6GHz帯をサポート、この他にWi-Fi 5、Bluetooth 5.1が利用できます。

 

CPUはCortex-A76とCortex-A55を組み合わせた製品で、高性能側が2基で高効率側が6基なのでミドルレンジ向けのSoCとなります。ただ、Cortex-A76のクロック数は2.40GHzに設定されているため、すべての環境において快適とはいえませんが多くの環境では快適に動くでしょう。

 

GPUは共通してMali-G57 MC2を採用していますが、ゲーム利用時にCPUやGPUの動作を最適化するHyperEngineが2.0から3.0 Liteに刷新されているため、やや高負荷なゲームをした際の快適さはDimensity 6080が上回ると思います。

 

カメラはDimensity 6080が1億800万画素、Dimensity 810が6400万画素で、前者が優れているように思いますが、前者はAdvanced Futureの記載があり、これは将来的な対応を意味しますので、あまり気にしなくてもいいと思います。おそらくは発表時期の違いによってスペックが異なっているだけで、Dimensity 810も1億800万画素カメラに対応しているでしょう。

 

今のところ、Dimensity 6080を初搭載した製品はなく搭載を明言した企業もないので、どの企業が採用するのかどの時期に発表されるのか不明です。今後については気になるところですがわざわざリネームした製品ということもあって近い将来に発表されると思うので、それまでは静かに待ちましょう。

 

Source(1) | (2)