MediaTekは中国の深センで行われた発表会で、5Gモデムを統合したプロセッサーのMediaTek Dimensity 1000(MT6889)を発表しました。
名称 | Dimensity 1000 | Helio G90T | Helio P90 |
CPU | 4xA77 + 4xA55 | 2xA76 + 6xA55 | 2xA75 + 6xA55 |
周波数 | 2.6GHz + 2.0GHz | 2.05GHz + 2.0GHz | 2.2GHz + 2.0GHz |
GPU | Mali-G77 MC9 | Mali-G76
3EEMC4 |
PowerVR GM 9446 |
周波数 | 836MHz | 800MHz | 970MHz |
カメラ | 8000万画素
3200万画素+1600万画素 |
6400万画素
2400万画素+1600万画素 |
4800万画素
2400万画素+2400万画素 |
リフレッシュレート | 120Hz(FHD+)
90Hz(WQHD) |
90Hz | 60Hz |
RAM | LPDDR4X(16GB) | LPDDR4X(10GB) | LPDDR4X |
ストレージ | UFS 3.0 | UFS 2.1 | UFS 2.1 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6 | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11.a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 5.1 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
5G/LTE Cat | 4.7 Gbps/2.5 Gbps | Cat.12/13 | Cat.12/13 |
製造プロセス | 7nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET |
MediaTekは2017年に発表したHelio X30(MT6779)を最後にミドルレンジ帯のHelio PシリーズやエントリーモデルのHelio Aシリーズに注力しました。今回発表した製品はフラッグシップモデル向けプロセッサーとして発表されており、約2年ぶりの復帰となります。
今回の製品の大きな特徴は7nm FinFET製造プロセスを採用し、CPUにはARM Cortex-A77、GPUにはARM Mali-G77を採用した点です。A77とG77を採用しているのでデュアル77プロセッサーとも呼ばれており、MediaTekがフラッグシップモデル市場に復帰したことを喜んでいる人が多いです。
更にMediaTek Dimensity 1000は5GモデムのHelio M70を統合し、SoC単体で5G通信に対応することができます。HiSilicon Kirin 980やSamsung Exynos 9825、Qualcomm Snapdragon 855 Plusは外部の5G対応モデムを搭載することで5G通信に対応していましたので、MediaTekは少しだけ先を進んでいます。
そしてデュアル5G(5G+5G)に対応しており、SA(スタンドアローン)/NSA(ノンスタンドアローン)方式に対応。完全になる5G対応プロセッサーと呼べます。