HiSilicon製の新SoC「Kirin 960」をKirin 950、Snapdragon821、Exynos 8890と比較。CPU性能はSnapdragonに匹敵

Huawei Mate 9に搭載されているHiSilicon製の新SoC「Kirin 960」がどれほど素晴らしいのかを、AnTuTuベンチマークを提供しているAnTuTu社がデータをまとめました。

比較するSoCは前モデルのKirin 950、Qualcomm製SoCのSnapdragon 821、SAMSUNG製SoCのExynos 8 Octa(8890)となっています。

それぞれ、Huawei Mate 9、Huawei Mate 8、LeEco Le Pro 3、SANSUNG Galaxy S7(韓国版)です。

 

基本性能

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プロセスは16nm、16nm、14nm、14nmとなっており、基本的に低いほうが良いです。

コア数はSnapdragon 821のみクアッドコア、他のSoCはオクタコア構成となっています。

CPUはA72 x4 + A53 x4からA73 x4 + A53 x4にスペックアップ。

GPUは新GPUとなるMali-G71を採用し、8コアも搭載することで大幅に3D処理能力が上がりました。

Snapdragon 821に搭載されているAdreno 530はGPU性能で比較するとApple A10 Fusionよりも性能が高いので、Kirin 960はどこまで戦えるでしょうか。

RAM規格は全てLPDDR4を採用していますので、Kiri 950は載せるのであればRAM 6GBのスマートフォンを開発することが出来ます。

LTEカテゴリはKirin 950がCat.6でしたが、最新のKirin 960によってCat.12/13にまでスペックアップし、フラッグシップ向けSoCと名乗ってもいいスペックになっています。

 

総合性能

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Kirinが10万点の大台にようやく乗せ、Snapdragon 820のスマートフォンと同等レベルのスコアとなりました。

しかしながらSnapdragon 821とは約3万点の差がありますので、現行最強のSoCはSnapdragon 821です。

Kirin 950からKirin 960で4万点スコアをあげ、大幅な成長となっています。

 

シングルコアの性能

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A73がA72に劣っているという結果が出てしまいました。

AnTuTuによると、A73の性能はA72と比較すると上がっておりますが、GPUにMali-G71を搭載したことによって、消費電力が大きくなり、結果として劣っているということのようです。

ここでもSnapdragon 821が優位に立っております。

 

マルチコアの性能

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僅かながらKirin 960がSnapdragon 821を抜かすという事になりました。

しかし、ここでのトップはExynos 8 Octa(8890)で、こちらにはあと一歩及ばず。

マルチコアの性能ではKirin 950よりもKirin 960が優位に経ち、しっかりと成長しています。

 

約10%の性能向上となっています。

 

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Kirin 960はMali-G71 MP8で8コアを搭載しております。

GPUはMP*の数字が大きければ大きいほど3Dの処理能力に優れます。

 

Mali-G71 MP8を採用しましたが、残念ながらSnapdragon 821には全く及ばないという結果になりました。

ゲームをより快適にプレイできるのはSnapdragon 821ということになります。

ただ、Exynos 8 Octa(8890)はMali-T880 MP12、Kirin 960はMali-G71 MP8という事を考えると、1コアあたりの性能はMali-T880が3.128点でMali-G71が5,770点となりますので、Mali-G71単体の性能は約2倍になっていることがわかります。

もう少し欲張ってコア数を増やしていればSnapdragon 821に並ぶ、もしくは抜かすということも合ったかもしれません。

MediaTekもHelio X30(MT6799)でこのGPUを採用する見込みですが、いちばん重要な部分を削減してMP4やMP2に留まってしまうので、Kirin 960未満の性能になる可能性が高いです。

 

Kirin 950からKirin 960で約155%の性能向上に成功しております。

 

総括

Kirin 960はKirin 950と比較して成長が目覚ましいものですが、SoCと言えばSnapdragon821となってしまいます。

ただ、CPUの性能はSnapdragon 821に勝っていますのでQualcommの牙城が崩れつつあります。

Kirinは依然としてプロセスが16nmですので、14nm、ないしは10nmを制作することが出来れば天下を取れる可能性があるかもしれません。

 

そろそろ頭打ちになるだろうと思われていたSoCの性能ですが、まだまだ成長するようです。

AnTuTuベンチマークで20万点を超えるのはどこのSoCになるでしょうか。

 

Snapdragon 821とApple A10 Fusionを比較した記事がありますので、気になった方は是非ご覧になって下さい。

この記事と併用してお読みになると、面白いと思います。

 

 

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