CPU性能を計測することに長けているGeekbenchを開発しているPrimate Labs Inc. が最新版のベータ版となるGeekbench 5 Beta 1を公開しました。今現在主流なGeekbenchのバージョンはv4で、メジャーアップデートとなります。
シングルコア性能とマルチコア性能を計測することが出来るGeekbenchですが前回のバージョンから計算方法が大幅に変更。シングルコア性能とマルチコア性能共にCryptographyとInteger Score、Floating Point Scoreを用いてスコアの計算が行われますがスコアの比重が5%、65%、30%となっています。
例としてOnePlus 7 Proのスコアを利用し、マルチコア性能が2908点と算出されています。Crypto Scoreが3992点、Integer Scoreが2791点、Floating Point Scoreが2982点となっていますので、それぞれ5%と65%と30%の比重を計算します。Crypto Scoreが3992*0.05=199.6点、Integer Scoreが2791*0.65=1,814.15点、Floating Point Scoreが2982*0.3=894.6点です。この計算されたものを全て足すと199.6+1,814.15+894.6=2,908.35点で、算出されている2908点となります。これはシングルコア性能でも同様です。
名称 | Single | v5 | Multi | v5 |
Snapdragon 855 | 3,324 | 768 | 10,943 | 2,908 |
Exynos 9820 | 4,485 | 810 | 10,086 | 2,129 |
Kirin 980 | 3,336 | 678 | 10,029 | 2.418 |
A12 Bionic | 4,793 | 1,126 | 11,391 | 2,762 |
今回の計算方法の大幅変更に伴って過去のバージョンとは比較が出来ず、更にはGeekbench v4ではマルチコア性能は10,000点を超えていたプラットフォームやプロセッサーのスコアが3,000点未満になるため、バージョンが変更されていることの理解が必要です。今回はQualcomm Snapdragon 855とSamsung Exynos 9820、Huawei Kirin 980、Apple A12 Bionicを例として出していますので、このスコアをだいたいでいいので覚えておくと混乱することはなくなると思います。
現在はベータ版という事で正式なバージョンではありません。今のところ正式なリリース日は公開されていません。