Dimensity 900を初搭載したOPPO Reno6が販売開始したのでAnTuTu Benchmark v9スコアが明らかになりました。今回判明したスコアをDimensity 1200、Dimensity 820、Dimensity 700と比較し、Dimensity 900の位置を確かめます。
Dimensity 900の主なスペックは、TSMC製6nm EUV、CPUは2xA78 2.4GHz+6xA55 2.0GHzのオクタコア構成、GPUはMali-G78 MC4 @周波数不明、LPDDR5規格対応、5GはFR1定義のSub-6GHz帯対応となっています。
GPUのMali-G68はMali-G78の低コア数の時に用いられる名称で、例えばMali-G68 MC2 @900MHzとMali-G78 MC9 @900MHzの場合は1コアあたりの性能は同じです。
RAMは最新のLPDDR5規格に対応。現在のLPDDR5は転送速度2750MHzと3200MHzの2種類ありますが、どちらか現在は不明です。当然2750MHzよりも3200MHzの方が多く情報を扱えます。
通信はFR1定義のSub-6GHz帯に対応し、日本やアメリカ合衆国の一部地域で運用されているFR2定義のmmWave(ミリ波)は非対応。前述の通り一部の国でしか運用されていないので非対応でも問題はなく、特に主戦場の中国でも未稼働なので大きな欠点にはなりません。
OPPO Reno6(8+128GB)のAnTuTu Benchmark v9スコアは、CPU性能が132,179点、GPU性能が126,327点、MEM性能が89,349点、UX性能は125,503点で総合性能は473,358点という結果になりました。Dimensity 900はLPDDR5規格に対応していますが、OPPO Reno6はLPDDR4X規格のRAMを搭載しています。
CPU性能はDimensity 1200が180,509点、Dimensity 820が125,375点、Dimensity 700が107,256点なので正しく間に収まっています。Dimensity 820との差があまりないのは高性能コアの数と周波数が関係し、Dimensity 900は2xA78 2.4GHzでDimensity 820は4xA76 2.6GHzとなっているためです。
GPU性能はDimensity 1200が241,189点、Dimensity 820が136,491点、Dimensity 700が77,963点なので、こちらはCPU性能と異なってD820が上回りました。要因としては周波数が低い可能性があること、コア数が少ないことが挙げられ、評価の難しい製品となっています。
Dimensity 900を初搭載したOPPO Reno6は6月11日より販売を開始し、主なスペックはAndroid 11ベースのColorOS 11.3、90Hz 6.43インチ FHD+(2400x1080) AMOLED、リアカメラは6400万画素+800万画素+200万画素、フロントカメラは3200万画素、バッテリー容量は2x2150mAh(4300mAh)となっています。
容量は8GB+128GBと12GB+256GBの2モデル展開で、価格は2799元(約48,000円)と3199元(約55,000円)に設定されています。