Snapdragon 8 Gen 1やDimensity 9000が採用しているArm製CPU IPのCortex-X2の後継製品のCortex-X3の情報が出てきましたが、どうやら多くの人々が望んでいる結果にならない可能性が出てきました。
韓国の掲示板のMeecoに投稿された内容によると、台湾からの情報としてQualcommとMediaTekとSamsungなどの企業がCortex-X3の試用品を確認していますが、Cortex-X2との性能差があまりなく、性能向上よりも消費電力の多さが目立ったようです。
その理由としてAI関連の性能は100%以上も向上したのに対し、IPC(動作周波数あたりの命令実行数)の性能が向上していないためとしています。消費電力が大幅に上昇したCortex-X3は3.0GHz以上の周波数の場合、現在主流のCortex-X2と比較して10%程度の性能向上に成功しています。
プロセス技術が改善されればCortex-X3の問題が改善されると思いましたが、どうやら試用品はTSMCとSamsungの最新の技術を用いて製造されたもののようです。つまり、Cortex-X3本体が抱える問題で、プロセス技術の改善によって解決する可能性は低いです。
最大の問題はQualcommとMediaTekとSamsungはCortex-X3の代替製品を所有していないことです。Qualcommは自社CPU開発の企画を立ち上げるようですが2024年以降に新情報が出てくる予定、MediaTekは開発費の削減で自社CPU開発に否定的、Samsungは自社CPU開発の復活に関してVIPが否定的のため、“進化を求める”ならばCortex-X3を採用せざるを得ない状況です。