Apple M2とM1、A12Z Bionic、A12X BionicのAnTuTu BenchmarkとGeekbenchで性能を比較

Apple M2とM1、A12Z Bionic、A12X BionicのAnTuTu BenchmarkとGeekbenchで性能を比較

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Apple M2を搭載したiPad Proが発表されたので、AnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が判明しました。今回判明した性能を、過去のiPad Proが搭載していたApple M1やApple A12Z Bionic、Apple A12X Bionicと比較します。

 

今回の比較はピーク時の性能で行っており、安定した性能を持続的に発揮するかについては考慮していません。ただ、今回の比較に用いた製品は排熱機構が大きく取りやすいので、急激に性能が落ちるといったことはないと考えています。

 

AnTuTu Benchmarkを開発・提供しているAnTuTuは、AndroidとiOSの点数を比較することは不適当だと声明を発表していますので、例えばAndroidの点数が100万点で、iOSの点数が200万点だとしても優劣をつけることは出来ません。

 

Apple M2はApple M1の後継SoCで、Apple Siliconに属します。主な仕様は、製造プロセスがTSMC 5nm N5P、CPUが高性能なAvalancheを4基、高効率なBlizzardを4基の4+4構成、GPUは10基で構成されたApple M2 GPUとなっています。

 

GPUに関してはApple M2を搭載したMacBookでは8基で構成されたものもありますが、iPad Proが搭載しているApple M2に関してはすべて10基で構成されており、最大限の性能を発揮できるようになっています。

 

Apple M2を搭載した第6世代のiPad Pro 12.9-inchのAnTuTu Benchmark v9の性能は、CPU性能が301,136点、GPU性能が792,862点、MEM性能が159,489点、UX性能が168,966点で、総合性能は1,422,453点となりました。

 

Apple M1と比較して、CPU性能は約12%、GPU性能は約22%も向上しており、特にGPUの性能の向上が目立ちます。Apple M1で100万点を超えて驚いていた時もありましたが、Apple M2に関しては140万点となっており、驚くべきほどの数値の上昇があります。

 

A12X Bionicと比較して、CPU性能は約73%、GPU性能は約88%も向上しており、4年の月日で大幅な進化に成功しました。第3世代のiPad Pro 12.9-inchの総合性能は83万点なので十分な性能は有していますが最新のiPad Proとは明らかな優劣があるので、乗り換えを検討するのには十分なものがあると思います。

 

Geekbench 5での性能は、シングルコア性能が1,919点、マルチコア性能が8,578点となり、Android勢が算出したことのない性能を発揮しました。「タブレット」の分野では明らかな差があり、余程の理由がない限りはAppleが優勢だと思います。

 

シングルコア性能は、Apple M1と比較すると約11%、A12X Bionicと比較すると約71%も向上しており、ここ最近はCPU性能の伸びを強くするのが難しい局面にありますが、Appleは確実に性能向上に成功させています。

 

マルチコア性能は、Apple M1と比較すると約17%、A12X Bionicと比較すると約80%も向上しており、シングルコア性能と同様に大幅な進化に成功しています。iPad Proでは並列処理を頻繁に行うと思うので、高負荷な作業を行いたいと考えているのであれば最新のiPad Proを選んだほうが良いでしょう。

 

総合的に見ると、Apple M2はApple M1から確実に性能が向上しており、特にGPUの性能が向上しているので、ハードな要求を行う高負荷なゲームであったり、写真や動画の編集を行う場合は前者を搭載したiPad Proを購入したほうが良いと思います。

 

ただ、あくまでも大画面の製品を使うだけにとどまっているのであればApple M2はオーバースペックなのは間違いないので、Apple M1を搭載したiPad Proを使っている場合は乗り換える必要はありませんが、第3世代・第4世代のiPad Proを使っている人は今後のことを考えて乗り換えるというのは良い選択肢のひとつだと思います。

 

iPad Proは11-inchと12.9-inchの2種類が展開されており、Wi-Fi版だと価格は、前者が124,800円から、後者が172,800円からに設定されています。そして、内蔵ストレージ容量はどちらの製品も2TBが用意されており、大容量なデータを扱う人でも満足ができるようになっています。