先日発表された第4世代iPad ProとなるiPad Pro 11インチ、iPad Pro 12.9インチに搭載されている新SoC、Apple A12Z Bionicは文字通りApple A12X Bionicのマイナーチェンジモデルであることが判明しました。
名称の違いが“Z”と“X”しかないA12Z BionicとA12X Bionicは共通してCPUは4+4(Vortex+Tempest)のオクタコア構成を採用しています。しかし、GPUは共通してApple G11Gを採用していますが、A12Z Bionicが8コアでA12X Bionicが7コアとなっており、僅かといえば僅かですが変更点はあります。ただ、A12Z Bionicの型番はA12X BionicのT8027を引き継いで採用しているので、A12Z BionicはA12X Bionicのマイナーチェンジモデルとなります。
更に、GeekbenchではA12Z BionicのGPUに“Apple A12X GPU”を搭載していると記載があり、例えばA10X Fusionを搭載している第2世代のiPad Pro 12.9インチには“Apple A10X GPU”の記載がありますので、A12Z BionicはA12X Bionicと同じGPUを採用していることがここからも明らかになります。
A12X BionicのDie Shotが出回っていないので憶測になりますが気になる噂として、A12X BionicにはもともとGPUが8コア搭載されていて、何かしらの事情で1コアの動作を停止し7コア搭載機として販売しているとの情報が存在しています。この情報が本当であればA12Z Bionicは全てのコアが完全に動作している完成品となり、“X”から“Z”への僅かな変更にも納得ができます。完全に新しく開発しているのであればA13X Bionicと名付けてもAppleの高いブランドがあれば問題がないように感じるので、この情報にはこのような予想を惹きつける確かな魅力があります。とは言え確定情報ではないので、あくまでもそんな情報があると認識するのが良さそうです。
A12Z BionicのAnTuTu Benchmarkスコアは、CPU性能が186,186点、GPU性能が373,781点、MEM性能が74,998点、UX性能が77,253点で、総合性能は712,218点という結果になっています。A12X BionicのGPU性能が345,016点なので、約8%の性能向上が行われています。