AnTuTu Benchmark v8やAITUTU Benchmarkを開発・提供しているAnTuTuはApple A14 Bionicを搭載したiPhone 12 Max Proと見られるAnTuTu Benchmark v8スコアを公開しました。
AnTuTuのデータベースには“iPhone 13,4”という全く新しいiPhoneが姿を表し、10月に発表されると見られている新型iPhoneのiPhone 12シリーズに属する製品ではないかと推測しています。AnTuTu Benchmark v8ではディスプレイサイズ(インチ数)の特定は出来ませんが解像度は特定でき、“iPhone 13,4”はApple A13 Bionicを搭載したiPhone 11 Pro Maxと同じ2688x1242を採用しているため、iPhone 12シリーズの最上位モデルとして予想されているiPhone 12 Pro MaxではないかとAnTuTuは推測しています。
この他主なスペックとしてOSはiOS 14.1、RAM 6GB+内蔵ストレージ 128GBとなっています。iPhone 11 Pro MaxのRAM容量は4GB、内蔵ストレージは64GBが標準モデルで、上位モデルとして256GBと512GBとなっていますので、iPhone 12 Pro Maxは6GB+128GBモデルが標準モデルになるのではないかと予想しています。
iPhone 12 Max Proと思われる“iPhone 13,4”が搭載しているA14 BionicのAnTuTu Benchmark v8スコアはCPU性能が167,527点、GPU性能が222,071点、MEM性能が100,808点、UX性能が81,927点で総合性能は572,333点という結果になりました。A13 Bionicを搭載したiPhone 11 Pro Maxと比較してCPU性能とGPU性能はそれぞれ約16.7%と8.3%でなので、Appleが発表した通りの性能向上となっています。Apple A12 Bionicを搭載したiPhone XS(4GB+512GB)と比較するとCPU性能とGPU性能は約31.8%と約40.1%の性能向上となっており、Appleの発表ではCPU性能が40%でGPU性能が30%の性能向上が出来ていると謳っているため、GPU性能は更に進化している可能性があります。
この他、多くのメディアでは語られていませんが比較対象のiPhone 11 Pro MaxのRAM容量+内蔵ストレージは4GB+512GBとなっており、AnTuTu Benchmark v8ではRAM容量と内蔵ストレージの容量が大きいほどMEM性能が向上しますので、単純な6GB+128GBと4GB+512GBの比較であれば後者のスコアが優位になるため、iPhone 12 Pro MaxはRAMや内蔵ストレージがiPhone 11 Pro Maxよりも優れたものを搭載している可能性があります。そして、iPhone 12 Pro MaxはiPhoneとしては初めて120Hzや90Hzの高リフレッシュレートの採用が期待されている製品ですが、AnTuTu Benchmark v8ではUX性能でリフレッシュレートによる差が生まれるようになっているのでUX性能に注目したところ、60HzのiPhone 11 Pro Maxとほとんど差が生まれていないことからiPhone 12 Pro Maxは120Hzや90Hzではなく60Hzのリフレッシュレートを採用するのではないかと考えられています。
ちなみにAnTuTuは過去にApple A製品を、Android OSを搭載しているQualcomm Snapdragon製品やHUAWEI Kirin製品、Samsung Exynos製品とAnTuTu Benchmarkのスコアを用いて比較することはふさわしくないと発表しており、その主な理由としてAndroid OSとiOSはカーネルと開発言語が異なっているのでiOS向けAnTuTu BenchmarkとAndroid OS向けAnTuTu Benchmarkは異なるソフトウェアになっていることや、GPU性能を計測する際にAppleはMeta APIを使用する一方でAndroid OSはOpenGL ES APIとVulkan APIを使用するので、レンダリングメカニズムが異なっていることを挙げています。そのため、ReaMEIZUではSnapdragon 865 5G/865 Plus 5GやKirin 990 5Gと比較は致しません。