Snapdragon 8+ Gen 1を10回連続でAnTuTu Benchmarkを計測した際の性能低下は「ほぼなし」

Snapdragon 8+ Gen 1を10回連続でAnTuTu Benchmarkを計測した際の性能低下は「ほぼなし」

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Xiaomiが7月4日にXiaomi 12S、Xiaomi 12S Pro、Xiaomi 12S Ultraを発表したことで、Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した製品が世に出ました。今回、このSnapdragon 8+ Gen 1における性能低下をAnTuTu Benchmark v9を用いて検証してみましたので、簡単にですが分析します。

 

Snapdragon 8+ Gen 1はSnapdragon 8 Gen 1からCPUやGPUの動作周波数が変更されましたが、それよりも大きな違いとして製造工場の変更が挙げられ、前者はSamsung 4nm、後者はTSMC 4nmで製造されています。

 

一般的にSamsungよりもTSMCのほうが技術的に優れているとされており、特に最先端の技術においては圧倒的な差が生まれているとされ、Snapdragon 8 Gen 1とDimensity 9000は「性能の安定性」においては大きな差が発生しました。

 

今回、Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した製品でAnTuTu Benchmark v9を10回連続で計測し、その算出された性能の変動を表したのが上の図です。AnTuTu BenchmarkはCPU性能、GPU性能、MEM性能、UX性能の4性能を合計したものを総合性能として算出しており、総合性能だけを表すとどの性能が下がったのかわからないので、今回はCPU性能、GPU性能を併記しています。

 

総合性能に関しては最初の1,039,088点が最高性能で、10回目の985,815点が最低性能となりました。この最低性能はSnapdragon 8 Gen 1の調子が良いときに算出する性能なので、「調子の良いときのSnapdragon 8 Gen 1 = 連続計測して性能が落ちたSnapdragon 8+ Gen 1」と解釈できます。ちなみに、10回連続計測の平均点は1,015,302点です。

 

CPU性能は最初の計測の244,046点が最高性能で、3回目の233,840点が最低性能となりました。おもしろいことにCPU性能は比較的安定した性能を発揮しており、Snapdragonが安定した性能を発揮するのはSnapdragon 865 5G以来かもしれません。ちなみに、平均点は236,555点です。

 

GPU性能は最初の計測の443,675点が最高性能で、10回目の399,516点が最低性能となりました。こちらは10回目が異様に低い性能を算出していますが、その他は安定した性能を算出していますので、Snapdragon 8+ Gen 1はCPUとGPUが安定して動作していると考えることが出来ます。

 

Snapdragon 8+ Gen 1は、真のSnapdragon 8 Gen 1と見ても良いでしょう。「何か最新の製品が欲しい」と考えているのであれば、Snapdragon 8+ Gen 1を搭載した製品を購入したほうがいいと思います。ただ、欲しい製品が具体的に思いついている場合はSnapdragon 8 Gen 1でもじゅうぶんな性能を発揮するので、それを購入しても良いと思います。