SoftBank傘下のArmは2026年9月8日に中国で発表会を開催し、新しいCPU IPとGPU IPが含まれるCSS for Mobile 2を発表しました。昨年の2025年ではLumex CSSの名称で発表したのでLumex 2 CSSになるのではないかと予想していましたが、簡素でわかりやすさを重視した名称となりました。
Armが新たに発表したCSS for Mobile 2には、新CPU IPとしてC2-UltraとC2-Proが、新GPU IPとしてMali G2-Ultra NXが含まれています。昨年のLumex CSSでは新CPU IPとしてC1-PremiumとC1-Nanoを、新GPU IPとしてMali G1-PremiumとMali G1-Proを発表しましたが、今回のCSS for Mobile 2では後継IPは発表されませんでした。そのため、これらのIPは2026年後半から2027年前半にかけても最新のものとなります。
最上位の新CPU IPとして発表されたC2-Ultraの性能は、昨年9月に発表されたC1-Ultraと比較して、最新のAIモデルで最大1.7倍の性能向上、シングルコア性能が最大15%向上、ウェブブラウジングが15%高速に、アプリの起動が12%高速に、複数のコアを動作させた際のマルチコア性能が12%向上し、検索 (データ取得)、モデルの準備、アプリの実行にわたる並行処理をサポートするようです。
ArmはCSS for Mobile 2でC2-Proも発表していますが、実態としては2nmプロセスに最適化されたC1-Proで、C2-Proの情報を見るとC1-Proの情報を参照するように記載されています。つまり、3nmプロセスで採用されていればC1-Proで、2nmプロセスで採用されていればC2-Proとなります。
最上位GPU IPとして発表されたMali G2-Ultra NXの特徴は、ニューラルアクセラレータ (Neural Accelerator)がシェーダーコア (Shader Cores)に統合された点です。これによってAIを利用した体験の向上が可能になっており、具体的には低解像度の画像から高解像度の画像を再構築するニューラルスーパーサンプリング (NSS)、中間のフレームを生成してフレームレートを向上させるニューラルフレームレートアップスケーリング (NFRU)、ニューラルアップスケーリングとノイズ除去を組み合わせてレイトレーシングの品質を向上させるニューラルスーパーサンプリングおよびノイズ除去 (NSSD)の3種類の機能によって体験が向上します。
また、Mali G2-Ultra NXは7世代ぶりにアーキテクチャの刷新を行っており、ベンチマークにおける性能は昨年のMali G1-Ultraと比較して最大24%の向上、AIを使用しないゲームにおいては14%も向上しました。そして、アーキテクチャの改良とニューラルアクセラレータを統合したことで実現するニューラルフレームレートアップスケーリングにより、最大120FPS環境での長時間のモバイルゲームプレイが可能になったとしており、より良い体験が提供されるようになっています。
そして、第3世代目となるハードウェアレイトレーシング (第1世代はImmortalis-G715、第2世代はMali G1-Ultra)を搭載しています。Armによると、主要なレイトレーシング性能を計測するベンチマークにおいて昨年のMali G1-Ultraと比較してDRAMトラフィックを最大13%削減することに成功しており、消費電力の削減や発熱の抑止などが期待できます。
Armは同時にコードネーム「Dionysus」のNeoverce N4 CPUを包括するNeoverse CSS N4も発表していますが、こちらはデータセンター向けなので割愛します。一応知っている情報を記載すると、次世代のArm AGI CPUは新たに発表されたNeoverse CSS N4を採用する予定で、コードネームはVenomとなる見込みです。








