Cortex-X925やC1-Ultra、Cortex-A55などを開発しているArmですが、同社が公開しているGitHubにていくつか未発表のものを発見したので、現時点で判明している限りの不完全な状態ではありますがまとめます。最初に断っておくと、コードネームを発見したに留まっており、どのような性能を発揮するのかについてはわかっていません。
2026年5月1日時点で判明した未発表のCPU IPのコードネームは、Rosillo、Caddo、Veymont、Venom、Canyon、Dionysusの6種類です。ぱっと見た感じではありますが、法則性はないように見受けられるので、コードネームから特定するのは不可能です。
ちなみにそれぞれの意味は、Rosilloがスペイン語で馬の毛色の粕毛で、Caddoはアメリカ先住民族のカド族、Veymontはフランスにあるヴェルコール山塊の最高峰、Venomは英語で毒、Canyonは英語で峡谷、Dionysusはギリシャ神話のディオニュソスです。やはり共通した要素は無いに等しく、Armとしては特別な意味を込めた可能性がありますが、こちらからは理由を推し量ることは出来ません。
| コードネーム | MIDR | Implementer | PartNum (16進数) | PartNum (10進数) |
| Rossio | 0x410FDA10 | 0x41 | 0xda1 | 3489 |
| Caddo | 0x410FDA00 | 0x41 | 0xda0 | 3488 |
| Veymont | 0x410FD9A0 | 0x41 | 0xd9a | 3482 |
| Venom | 0x410FD980 | 0x41 | 0xd98 | 3480 |
| Canyon | 0x410FD960 | 0x41 | 0xd96 | 3478 |
| Dionysus | 0x410FD940 | 0x41 | 0xd94 | 3476 |
Armが公開しているGitHubで発見したものを表にしました。表にあるMIDRはMain ID Registerの略で、CPUがどこの企業のものか、どんな設計を採用しているかを識別するための固有のIDみたいなものです。戸籍に番号が割り振られていると考えるとしっくりくるかもしれません。
MIDRは固有が故に情報が詰まっており、中国の情報通の数碼閑聊站氏によって存在が明かされているCanyonで考えると、0x41がArmを表していて10進数に変換すると65になり、PartNumが0xd96で10進数に変換すると3478になります。抜き出していない情報も重要ではありますが、上の表に記載しているものはもっと重要で、これを理解しておくと、悪い人に騙されにくくなります。
実はCanyonはC2-Ultraではないかと予想されており、それを裏付けるかのようにGeekbenchに出現したExynos 2700と思われるS5E9975のIdentifier欄に65と3478が記載されています。前世代のExynos 2600がC1-Ultraを採用しているのに、その後継がC2-Ultraを採用しない理由が考えられないので、CanyonはC2-Ultraと判断して間違いないでしょう。
その他については、DionysusはArmがNeoverse N3の後継のコードネームとして明かしていますが、詳細はわかっていません。また、VenomはAIデータセンター向けCPUのArm AGI CPU 2ではないかとされていますが、こちらも詳細は不明です (初代Arm AGI CPUは公式サイトよりPhoenixで確定)。
まだまだ不明な状態ですが、コードネームは製品名が決まると消えてしまうので、書いて残すことは悪いことではないと思っています。より頭のいい人が有効に活用してくれたらうれしい限りです。



