台湾のMediaTekは2024年8月5日、新製品としてHelio G100を発表しました。Helio G99がGシリーズの最上位製品になるのではないかと考えられていましたが、Helio G100の登場によってそれが否定されるかたちとなりました。
名称 | Helio G100 | Helio G99 |
CPU | 2x Cortex-A76
6x Cortex-A55 |
2x Cortex-A76
6x Cortex-A55 |
動作周波数 | 2.20GHz
2.00GHz |
2.20GHz
2.00GHz |
GPU | Mali-G57 MC2
(HyperEngine) |
Mali-G57 MC2
(HyperEngine 2.0 Lite) |
動作周波数 | ? | 1068MHz |
NPU/DSP | - | - |
カメラ | 2億画素 or 3200万画素(ZSL) or 2x1600万画素(ZSL) | 1億800万画素 or 3200万画素(ZSL) or 2x1600万画素(ZSL) |
リフレッシュレート | 120Hz (FHD+) | 120Hz (FHD+) |
エンコード/デコード | Encode: 2K@30fps H.265, H.264
Decode: 2K@30fps H.265, H.264, VP-9 |
Encode: 2K@30fps H.265, H.264
Decode: 2K@30fps H.265, H.264, VP-9 |
RAM | LPDDR4X (4266Mbps) | LPDDR4X (4266Mbps) |
ストレージ | UFS 2.2 | UFS 2.2 |
Wi-Fi | Wi-Fi 5 (11ac) | Wi-Fi 5 (11ac) |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.2 |
位置情報 | GPS, QZSS, Galileo, BeiDou, NavIC | GPS, QZSS, Galileo, BeiDou, NavIC |
通信 | 統合: 4G Modem
LTE Cat.12/13 (DL: 600Mbps / UL: 150Mbps) |
統合: 4G Modem
LTE Cat.12/13 (DL: 600Mbps/ UL: 150Mbps) |
充電規格 | - | - |
製造プロセス | TSMC 6nm N6 | TSMC 6nm N6 |
型番 | ? | MT6789 |
新たに発表されたHelio G100の主な仕様は、製造プロセスがTSMC 6nm N6、CPUが最大2.20GHzで動作するCortex-A76を2基と最大2.00GHzで動作するのCortex-A55を6基の2+6構成、GPUはMali-G57 MC2、RAM規格はLPDDR4X、内蔵ストレージ規格はUFS 2.2、モバイルデータ通信は4G LTEに対応します。
基本的にはHelio G99の仕様と同じで、目に見えてわかる違いとしてはISPの性能がより高くなって、最大1億800万画素撮影から最大2億画素撮影に対応するようになりました。フラッグシップ製品は目の肥えた方が多く5000万画素のカメラが主流ですが、ミドルレンジ製品はさらに高画素な1億画素や2億画素のカメラを搭載していることをアピールして一般層の注目を集めることがあるため、Helio G100によってその高い画素数のカメラで優れた写真を撮影できるようになるのは明確な利点になります。
この他、Helio G100はエレベーターモード (Elevator Mode)と呼称される機能を搭載しており、MediaTekによると「電波の届かない場所から出てきたときに、より早く接続を再確立できるようになる」と説明しています。今の日本では圏外になる場所は限られていますが、新興国ではまだまだそういった現象はまだあるので助かるでしょう。
Helio G100を初搭載した製品はTECNO CAMON 30S Proで、この製品はMediaTekの発表よりも前となる7月30日に発表されました。ただ、現時点では発表はされているものの発売はされていないという状況のため、Helio G100がどの程度優れているのか現時点では不明です。