MediaTekが2023年10月に発表すると見られているDimensity 9300 (仮称)は高効率なCortex-A520を採用しない「オールビッグコア構成」になる予定ですが、構成そのものは1+3+4構成になると明らかになりました。
中国の情報通の@数碼閑聊站氏は、Dimensity 9300は4+4構成ではなく1+3+4構成で、詳細には高クロックのCortex-X4を1基と中クロックのCortex-X4を3基、低クロックのCortex-A720になるようです。
この「オールビッグコア構成」によってSnapdragon 8 Gen 3よりも高い性能を発揮することは確定していますが、消費電力に関しては不明としています。
多くの企業はCortex-A520を採用することで低負荷なアプリを使用する際の動作を最適化しますが、Dimensity 9300は高性能なCortex-A720が動作しますのでその点には心配があります。
また、同氏は前回より詳しい情報を提供し、Cortex-X4は最低でも3.0GHz、Cortex-A720は最低でも2.0GHzで動作すると明らかにしました。
しかし、この3.0GHzや2.0GHzなどの数値はSnapdragon 8 Gen 3が設定したクロック数に応じて変更 (調整)される見通しで、正面に立って戦う予定としています。
GPUはImmortalis-G720と明らかにし、ArmはこのGPU IPの積載数は最低でも10基以上としているので、最低の仕様でもImmortalis-G720 MC10となります。ちなみに、最大積載数は16基です。
後日、さらに詳細な情報を公開し、現時点では3.0GHzのCortex-X4と2.0GHzのCortex-A720を組み合わせ、昨年発表したDimensity 9200と比較してシングルコア性能は13%、マルチコア性能は33%の性能向上に成功したと明らかにしました。
そして、GPUのImmortalis-G720の積載数はDimensity 9200が採用したImmortalis-G715よりも多いとしており、Dimensity 9200は11基だったため、少なくとも12基から16基を採用することになります。
高効率なCortex-A520がないのは懸念点ですが、超高性能なCortex-X4と高性能なCortex-A720を組み合わせた製品が世に出てくる可能性があるのは楽しみです。
また、CPUだけでなくGPUも超高性能なImmortalis-G720を少なくとも11基以上採用するため、「性能」に関してはまったく心配ありません。