低価格な有線イヤホンのTANCHJIM ZEROを購入し、何日か聞いてみたので簡単なレビューを残します。オーディオマニアが聞いたわけではないので、そういった方の感想を望んでいる方は申し訳ありませんが期待に添えないかもしれません。
TANCHJIMの読み方はタンジジムでCHが入っていますがジと発音するので、この点だけは注意が必要です。TANCHJIMはさまざまな価格帯に有線イヤホンや無線イヤホンを開発・販売を行っていますが、今回のZEROは低価格なエントリー製品に属します。
製品名 | TANCHJIM ZERO |
ドライバーユニット | 第4世代 DMT 10mm ダイナミックドライバーx1 |
THD | 118dB/Vrms @1KHz |
インピーダンス | 32Ω±10% @1KHz |
感度 | 118dB/Vrms@1KHz |
再生周波数帯域 | 7-50,000Hz |
ケーブル | 1.25m Litz OFC 銀メッキ |
主なスペックは上の通りで、基本的なところは抑えているように感じます。低価格帯の製品なので、望み過ぎには注意です。
製品の箱は公式IPの浅野てんきが描かれています。表紙をアニメ調の女性にするのに抵抗感がある人がいると思いますが、箱を持ち歩くわけではないのであまり気にしなくてもいいと思います。
内容物は上図の通りで、イヤーチップはS、M、Lを2つずつとなっており、Mは最初から本体に装着されています。説明書には日本語があり、オーディオに詳しくない人でも親しめるようになっています。
クリアを基調とした色使いで、本体の左側にはZERO、右側にはTANCHJIMのロゴとなる翼の生えた女神が描かれています。形状はカナル型で、耳に挿入しやすい形になっており、また、左右の区別がすぐに分かるデザインを採用しています。
同社の製品のOLAと比べた画像で、OLAは耳掛け、ZEROはだらんと垂らす形になっています。一般的に、耳に掛けるほうがタッチノイズが発生しにくい利点があります。
多くの人と同じ環境にするためにYouTubeで音楽を視聴したところ、ボーカルは埋もれることなく、低音域はやや強めで、中音域は変な味付けをせず、高音域はやや弱めに奏でているように感じました。そのため、ノリノリになるタイプの曲を聞くと没入感を感じるので、そういった音楽を聴く人にはおすすめです。
私はSwitchでゲームをする時に使っているイヤホンなのですが、欠点を挙げるとするならばL字型ではなくI字型のプラグを採用している点で、やや邪魔に感じるときがあります。これは好みの問題なので、どちらが好きか嫌いかで変わってきます。
総評は、TANCHJIM ZEROは同価格帯の製品において抜きん出ていると思います。ZEROの販売価格は、とにかく低音を強く鳴らせばごまかせると思われている価格帯ですが、そういったことを行わずにTANCHJIMが鳴らしたい音を表現しており、感銘を受けました。粗製乱造されている令和最新版とはまったく異なる製品の作り込みです。
TANCHJIM ZEROは有線イヤホンなので、音楽を消費するのではなく、音楽を鑑賞するときに使ってほしいと思います。あなたの好きだと思う音楽が、この製品を使うともっと好きになれるような気がします。