Snapdragon 695 5Gを搭載したHONOR X30(ANY-AN00)が発表されたので、AnTuTu Benchmark v9とGeekbench 5の性能が明らかになりました。HONOR X30は初搭載ではなく、Lenovo傘下Motorolaのmoto g71 5Gが初搭載機です。
今回判明した性能をSnapdragon 690 5G、Snapdragon 678、Snapdragon 662の3製品と比較します。
Snapdragon 695 5Gの主な仕様はTSMC N6プロセス技術、CPUはKryo 660(2xCortex-A78 2.2GHz+6xCortex-A55 1.8GHz)、GPUはAdreno 619 @840MHz、LPDDR4X RAM、5G通信はSub-6GHz帯とmmWave(ミリ波)に対応となっています。
CPUはSnapdragon 6シリーズで初めてArm Cortex-A78を採用。GPUはSnapdragon 690 5GではAdreno 619Lで“L”が付与されていましたが、Snapdragon 695 5Gは通常のAdreno 619を搭載。“L”が何の略なのか明らかにされていませんが、通常の製品と比較して劣っている場合が多いので“Low”を意味していると考えています。
5G通信に関してはSnapdragon 690 5G最大の欠点だったmmWaveに対応し、日本市場やアメリカ合衆国市場で搭載製品が販売される可能性があります。Snapdragon 690 5Gは非対応だったため、mmWaveを商用化しているMNOによっては採用しづらい製品でした。
Snapdragon 695 5GのAnTuTu Benchmark v9スコアは、CPU性能が120,666点、GPU性能は97,398点、MEM性能が69,213点、UX性能が105,970点で総合性能は393,247点となりました。
Snapdragon 690 5Gと比較してCPU性能は約22%、GPU性能は約29%上昇しました。CPU性能に関してはCortex-A78を採用したこと、GPU性能は“L”が無くなって周波数が上昇したため、双方の性能が大幅に上昇しました。
Snapdragon 690 5Gの欠点はCPU性能ではなくGPU性能でしたが、Snapdragon 695 5Gは10万点に迫る性能を発揮しました。PUBG Mobileや原神などの高負荷なゲームにおいてSnapdragon 690 5Gで設定していたひとつ上の設定でも快適に動くと思います。
Geekbench 5でのシングルコア性能は673点、マルチコア性能は1,859点となり、Snapdragon 690 5Gと比較してシングルコア性能は約11%、マルチコア性能は4%上昇しました。
シングルコア性能に関してはA77 2.0GHzからA78 2.2GHzへ世代の更新+周波数の上昇が行われたので約11%の上昇に成功し、マルチコア性能は2xA77 2.0GHz+6xA55 1.7GHzから2xA78 2.2GHz+6xA55 1.8GHzへ変更されましたが、高性能コアが2コアなので大きく成長はできませんでした。
Snapdragon 695 5G搭載2機種目のHONOR X30の主な仕様はMagic UI 5.0(Android 11)、120Hz 6.81インチ FHD+(2388x1080) TFT、Snapdragon 695 5G、RAM 6GB/8GB/12GB、内蔵ストレージ 128GB/256GB、リアカメラは4800万画素+200万画素+200万画素、フロントカメラは1600万画素、バッテリー容量は4800mAh(66W)となっています。
価格は6+128GBが1499元(約27,000円)、8+128GBが1699元(約30,000円)、8+256GBが1999元(約35,500円)、12+256GBが2299元(約41,000円)に設定されており、販売は2021年12月24日10:08(日本時間: 11:08)を予定しています。