OPPOがQualcommやMediaTekと関係のない自社製SoCの開発に着手し、そのプロジェクトが「マリアナ海溝」と呼ばれていることは非常に有名で、2019年末にはOPPO M1の商標を出願しそれが自社製SoCであることを副総裁が認めており、着々と準備が進んでいるようです。今回、企業情報データベースの企査査(Qcc.com)からOPPOが全額出資を行うチップや半導体の販売を行う完全子会社を設立したことが明らかになりました。
OPPOの全額出資子会社の名称は哲庫科技(広東)有限公司で、登録資本金5000万元(約7億6000万円)、法定代理人は劉君(Liu Jun)氏となっています。企業の所在地は広東省東莞市濱海湾新区湾区大道1号4棟210室。完全子会社の事業範囲は電子技術、ネットワーク技術、情報技術分野における技術開発、技術移転、技術コンサルティング、技術サービス。電子製品・通信製品・半導体の設計、開発、販売。コンピューターソフトウェアの設計、開発、生産、販売。チップ、半導体部品、計測器・メーター、通信製品の販売。商品または技術の輸出入。(国によって禁止されているもの、または行政の承認を伴うものを除く。)となっています。
更に企査査はOPPOが哲庫科技(上海)有限公司という別の会社を全額出資の子会社を所有しており、こちらの法定代理人も広東部署と同じく劉君(Liu Jun)氏、登録資本金は当初5000万元でしたが100%の出資を行って現在は1億元(約15億2500万円)となっています。企業の所在地は中国(上海)自由貿易試験区盛夏路61弄1号8層(房産登記楼層7層)01室です。更に哲庫科技(上海)有限公司は哲庫科技(北京)有限公司に全額出資を行っており、今回の件に関するOPPOの完全子会社は北京と上海と広東に拠点を持っています。ちなみに哲庫科技(上海)有限公司の旧名称は守朴科技(上海)有限公司となっています。
最近OPPOが自社製SoCの計画を加速させたという情報が多く流れていますが、それはHuaweiの一連のアメリカ合衆国により制裁と関係しているのかという点については不明です。更にOPPOへMediaTekの有力社員が移動したという噂もあり、IDC集計で2020年第2四半期の出荷シェア第5位のOPPOからは目が離せない状況となっています。