MediaTek Helio P95のベンチマークスコアが判明。VS. Helio P90、Snapdragon 765G 5G、Snapdragon 730G、Snapdragon 712

MediaTek Helio P95のベンチマークスコアが判明。VS. Helio P90、Snapdragon 765G 5G、Snapdragon 730G、Snapdragon 712

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日本時間2020年3月2日にインドでインド市場向けのOPPO Reno3 Proが発表されました。中国市場向けのOPPO Reno3 ProはQualcomm Snapdragon 765G 5Gを搭載していますが、インド市場向けは初搭載となるMediaTek Helio P95を搭載しています。今回、インド市場向けOPPO Reno3 Proのベンチマークスコアが判明したため、Helio P90、Helio G90T、Snapdragon 730G、Snapdragon 712をAnTuTu BenchmarkとGeekbenchを用いて簡単に比較します。

 

 

スペックはこのようになります。Helio P95はHelio P90と比較してパット見の変更点はありません。しかし、Helio P95は通常はHelio Gシリーズの目玉機能のMediaTek HyperEngine Game Technologyを搭載しています。これにより、AI機能を駆使してネットワークとリソース管理を最適化してゲームをより快適に動くように調整されています。

CPUは2xARM Cortex-A75+6xARM Cortex-A55のオクタコア構成、GPUはIMG製PowerVR GM 9446を採用、製造プロセスは台湾TSMC製12nm FinFETとなっています。

カタログ上のスペックではHelio P95とSnapdragon 765G 5Gを比較するのは適していませんが、OPPOが同名機種で異なったSoCを搭載する販売を行っているため、どの程度の性能差があるのかわかりやすくしています。

 

AnTuTu Benchmark v8でのHelio P95の性能は、CPU性能が81,211点、GPU性能が44,302点、MEM性能が50,566点、UX性能が46,026点で、総合性能が222,105点という結果になりました。全ての性能でHelio P90点を上回っており、特にスペックの変わらないCPU性能とGPU性能で差が生まれていますので、MediaTek HyperEngine Game Technologyが正しく働いていることがわかります。

Snapdragon 765G 5GとはCPU性能が約2万点、GPU性能が約5万点の差が生まれており、これは中国市場向けOPPO Reno3 Proとインド市場向けOPPO Reno3 Proは全くの別物と言っても差し支えないでしょう。AnTuTu Benchmark v8では20万点あれば十分な使用ができる1つの目安となっていますが、10万点離れていればこれはまた別の話で、操作性の違いは生まれるでしょう。インド在住の人で中国市場向けのOPPO Reno3 Proの存在を知っている人にとっては、これほどにまでがっかりするものはないでしょう。

 

CPU性能を計測するのに長けているGeekbenchではCPUの構成、周波数ともに変更点はありませんのでHelio P95とHelio P90の性能差はありません。Snapdragon 765G 5Gと比較すると大きな差があり、同じ名称がついているけれども全く違った機種になっていることがわかります。Helio P95とHelio P90はSnapdragon 712と近いCPU性能を持っており、これはスペック表から見ても納得ができます。

 

2020年3月現在インドでは5G通信のサービスが開始していないので、Snapdragon 765G 5GからHelio P95へ変更し“スペックダウン”が行われました。その結果、「同じ名称がついているけれども全く違った機種」になっているため注意が必要です。中国市場向けOPPO Reno3 Pro(5G)の国際市場向けはインド市場向けに販売されているOPPO Reno3 Proではないことを認識していないと、間違った機種を購入するといった未来がありそうです。

ただ、blogofmobileによりますと、国際市場向けのOPPO Reno3 Pro(5G)がBluetooth SIGの認証を通過したという情報があり、国際市場向けはOPPO Reno3 Pro(4G)とOPPO Reno3 Pro(5G)が存在することになりますので、“本当の”OPPO Reno3 Pro(5G)が欲しい場合はもう少し待つ必要がありそうです。

 

ちなみに価格は中国市場向けのOPPO Reno3 Pro(5G)は8GB+128GBモデルが3,999元(約62,000円)、12GB+256GBモデルが4,499元(約70,000円)で、インド市場向けOPPO Reno3 Pro(4G)は8GB+128GBモデルが29,990インドルピー(約45,000円)、8GB+256GBモデルが32,990インドルピー(約49,500円)となっていますので、スペックダウンした分価格がしっかりと調整されています。eBayやAliExpressなどでOPPO Reno3 Proを購入する場合はこのあたりの価格の差で中国市場向けなのか、インド市場向けなのかを判断するといいでしょう。

 

 

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