ミドルレンジ向けプラットフォームとなるQualcomm Snapdragon 670(sdm670)のカーネルソースによってスペックが判明したと、ドイツのウェブサイトのWinFuture.deが発表しました。
従来機はAnTuTuベンチマーク Ver.6で11万点を叩き出したQualcomm Snapdragon 660(sdm660)です。
製造プロセスは14nmから10nmへスペックアップし、高性能・省電力性を高めています。
Qualcomm Snapdragon 670(sdm670)は従来機となるSnapdragon 660(sdm660)の4+4コアのオクタコア構成とは異なり、2+6コアのオクタコア構成に変更されました。
さらにARM big.LITTLE構成を取りやめ、代わりに2コアハイエンドCPUクラスタとヘキサコアローエンドCPUに切り替えました。
ハイエンドコアは「Kryo 300 Gold」と呼ばれるARM Cortex-A75をカスタマイズしたものを使用し、ローエンドコアは「Kryo 300 Silver」と呼ばれるARM Cortex-A55をカスタマイズしたものになるようです。
CPUコアには32KBのL1キャッシュ、クラスタあたり128KBのL2キャッシュ、SoC全体では1024KBのL3キャッシュがあるようです。
「Kryo 300 Gold」は最大2.6GHz(2611MHz)、「Kryo 300 Silver」は最大1.7GHz(1708MHz)で動作し、GPUはQualcomm Adreno 615を搭載し通常は430MHz~650MHzで動作しますが、最大700MHzまでクロックアップすることが出来るようです。
その他に、専用の画像プロセッサによってSnapdragon 670のAdreno GPUはデュアルカメラ構成の高解像度カメラをサポートします。
Qualcommは最大サポート画素数を公開していませんが、リファレンス機は1300万画素と2300万画素のデュアルカメラが搭載しているとWinFuture.deは報告しています。
ディスプレイの解像度はWQHD(2560x1440)までの解像度をサポートしますが、正確なサポート解像度は明らかにされていません。
モデムには1GbpsのDLに対応したQualcomm Snapdragon X2x、フラッシュメモリはUFS 2.1とeMAAC 5.1をサポート。
販売時期こそ未定ですが、QualcommはMWC2018でSnapdragon 670を発表する見込みで、このSoCを搭載したスマートフォンは数カ月後には発表・販売されるだろうと見られています。
Snapdragon 670はGeekbenchに登場しており、スコアはシングルコアが1,863点、マルチコアが5,256点となっています。
従来機のSnapdragon 660と比較するとシングルコア性能では成長、マルチコア性能ではマイナス成長となり、CPUの性能は皆が期待しているほどは成長していないように感じます。
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