ベンチマークアプリを提供しているAnTuTuがQualcomm製プラットフォームのSnapdragon 835とSAMSUNG Exynos 9 Series(8895)と比較した記事を掲載しました。
計測に使用したスマートフォンは共にGalaxy S8で前者がSnapdragon 835版のSM-G9500、後者がExynos 8895のSM-G950FDで、スコアは平均点を利用しています。
基本性能
共に製造プロセスは10nm、コア数もオクタコア、RAMの規格はLPDDR4x、LTEカテゴリーは LTE Cat.16/13となっています。
CPUはSnapdragon 835がQualcomm kryo 280 CPU、Exynos 8895がExynos M2 + Cortex A53で、GPUがAdreno 540、ARM Mali-G71 MP20です。
大きな特徴としてSnapdragon 835は全てのネットワークに対応していますがExynos 8895はCDMA2000に非対応で、SAMSUNGはこの通信を使用する地域にはSnapdragon 835を搭載して販売しています。
総合性能
総合性能はSnapdrago 835が160,762点、Exynos 8895が172,368点ということで1万点以上の差をつけてExynos 8895が優位に立ちました。今まではSnapdragonの方がExynosよりも優れていましたが、どうやら今回はExynosの方が優れていそうです。
シングルコア性能
シングルコア性能はSnapdragon 835が9,803点、Exynos 8895が10,741点でExynos 8895が優位に立ちました。更にExynos 8895は10,000点の大台に乗せています。
ただ一方でApple iPhone 7/iPhone 7 Plusに搭載されているApple A10 Fusionのシングルコア性能は16,497点なので、どちらも全く歯が立っていません。
マルチコア性能
マルチコア性能はSnapdragon 835が15,456点、Exynos 8895が16,405点でシングルコア性能とマルチコア性能でExynos 8895が優位に立ちました。
GPU性能
GPU性能はゲームをするときにどれほど快適なのかを表す数値となっており、スマートフォン利用の大半にゲームが当てはまっている場合はGPU性能の高いSoCを搭載したスマートフォンを買うと満足できます。
Snapdragon 835が63,730点、Exynos 8895が72,515点ということでゲームをするのであればExynos 8895を購入したほうがいいでしょう。更に従来機となるExynos 8 Octa 8890が37,545点なので倍近くの成長をしており、上手な開発ができていることが伺えます。
更にApple A10 Fusionは60,243点なのでExynos 8895は現時点で一番ゲームを快適にできるSoCということになります。
総括
今まではSnapdragonの方がExynosよりも優れていましたが、どうやら今回は異なるようです。全ての項目でExynos 8895が優位に立っていますが、特に差が生まれているのはGPU性能で、20コアも搭載したARM Mali-G71がExynos 8895のスコアを大きく支えています。
しかし、AnTuTuベンチマークにおいては最強のExynos 8895ですがCDMA2000の通信に対応していないという問題を抱えており、通信の面においてはSnapdragon 835が優位に立っている現状です。
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